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旧シドニー先物取引所(SFE)。
ASX 24(オーストラリア証券取引所24時間市場)とは、オーストラリア証券取引所(ASX)が運営する24時間取引が可能な先物・オプション取引市場です。正式名称は「ASX 24」で、以前は「シドニー先物取引所(SFE:Sydney Futures Exchange)」として知られていました。2006年にASXがSFEを買収し、2010年に現在の名称に変更されました。アジア太平洋地域における主要な金融派生商品取引所として、金利先物、株価指数先物、商品先物、外国為替先物などの幅広い商品を取り扱っています。
シドニー先物取引所(SFE)は1960年に設立され、オーストラリア初の先物取引所として出発しました。当初は農産物先物を中心としていましたが、1979年に世界初の現金決済型株価指数先物である「All Ordinaries Share Price Index Futures」を上場し、金融先物取引の先駆者となりました。1980年代には金利先物や通貨先物を導入し、アジア太平洋地域の金融ハブとしての地位を確立しました。電子取引システムの導入も早く、1990年代初頭にはフル電子化を実現し、24時間取引を可能にしました。2006年のASXによる買収後は、現物株式市場と派生商品市場の統合により、より包括的な金融市場インフラを提供しています。
ASX 24では多様な金融派生商品が取引されています。金利先物では、オーストラリア準備銀行の政策金利に連動する「30日間銀行引受手形先物」や「3年国債先物」「10年国債先物」が主力商品です。株価指数先物では「S&P/ASX 200指数先物」が最も活発に取引され、オーストラリア株式市場全体のヘッジ手段として広く利用されています。商品先物では、オーストラリアが世界有数の資源国であることを反映し、鉄鉱石先物、石炭先物、金先物などが重要な位置を占めています。また、外国為替先物では豪ドル/米ドル、豪ドル/日本円などの通貨ペアが取引されています。
ASX 24の最大の特徴は、その名前が示すとおり24時間取引が可能なことです。これにより、アジア、欧州、米州の各市場の取引時間に対応し、世界中の投資家が時差を気にせず取引できる環境を提供しています。特に、日本時間の夜間から早朝にかけては、欧米市場の動向を反映した取引が活発になり、アジア太平洋地域の投資家にとって貴重な取引機会となっています。この24時間取引システムにより、市場の流動性が向上し、価格発見機能も強化されています。また、リスク管理の観点からも、市場の急変時に即座に対応できる利点があります。
ASX 24は、アジア太平洋地域における重要な金融インフラとして機能しています。特に、オーストラリアの資源関連商品の価格形成において国際的なベンチマークの役割を果たしており、鉄鉱石先物は中国をはじめとするアジア諸国の鉄鋼業界で広く参照されています。また、豪ドル関連の金融商品では、アジア太平洋地域の投資家にとって重要なヘッジ手段を提供しています。日本の投資家にとっても、時差の少ないアジア太平洋地域の取引所として、欧米市場へのエクスポージャーを得る際の重要な選択肢となっています。
ASX 24は、高度な電子取引システム「ASX Trade」を使用しています。このシステムは、高速取引に対応し、1日あたり数百万件の取引を処理する能力を持っています。また、リスク管理システムも充実しており、リアルタイムでのポジション監視や証拠金計算が行われています。清算・決済機能では、ASX Clear(Futures)が中央清算機関として機能し、取引相手方リスクの軽減を図っています。これらの技術的インフラにより、国際的な基準に適合した安全で効率的な取引環境が提供されています。
ASX 24は、世界各国の取引所や金融機関と密接な連携を保っています。特に、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)やインターコンチネンタル取引所(ICE)などの主要国際取引所との間で、相互上場や取引時間の調整などの協力関係を築いています。また、アジア太平洋地域の取引所との間では、商品の相互上場や技術協力なども行われており、地域的な金融市場統合の推進に貢献しています。これらの国際連携により、世界的な資本移動や投資機会の拡大が促進されています。
ASX 24は、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)の監督下にあり、厳格な規制環境の中で運営されています。市場の公正性と透明性を確保するため、取引監視システムや不正取引の検出システムが導入されています。また、国際的な規制基準にも準拠しており、バーゼルIII規制やMiFID II規制などの国際的な金融規制にも対応しています。これにより、国際的な投資家からの信頼を獲得し、安定した市場運営を実現しています。
ASX 24は、アジア太平洋地域の経済成長と金融市場の発展に伴い、さらなる成長が期待されています。特に、ESG(環境・社会・ガバナンス)関連の金融商品や、デジタル資産関連の派生商品の開発など、新しい市場ニーズに対応した商品開発が進められています。また、ブロックチェーン技術やAIを活用した取引システムの高度化も検討されており、次世代の金融市場インフラとしての発展が期待されています。
上海期貨交易所(SHFE)
上海期貨交易所(SHFE)は、中国最大の商品先物取引所の一つで、金属、エネルギー、化学品などの先物取引を行う。銅、アルミニウム、亜鉛、鉛、ニッケル、錫の取引量は世界有数で、国際商品価格形成に大きな影響力を持つ。
SGX-DT
シンガポール取引所デリバティブ部門(SGX-DT)は、アジアの金融ハブとして、株価指数先物、通貨先物、コモディティデリバティブを24時間近く取引可能な市場を提供する。日経225先物など、アジア時間外でも取引できる独自の商品ラインナップを持つ。
インド商品取引所(MCX)
インドのムンバイに拠点を置く、同国最大級の商品デリバティブ取引所です。貴金属、ベースメタル、エネルギー、農産物など幅広い商品の先物・オプション取引を提供しています。「MCX」と略されます。
ブルサ・マレーシア・デリバティブズ
マレーシアのデリバティブ(金融派生商品)取引所です。特にパーム油先物(FCPO)は国際的な指標として広く参照されており、世界で最も流動性の高いパーム油デリバティブ市場です。
オーストラリア証券取引所(ASX)
オーストラリアの主要な証券取引所です。シドニーに拠点を置き、株式、デリバティブ(先物・オプション)、債券など多様な金融商品を扱っています。「ASX」の略称で呼ばれます。
香港取引所(HKEX)
香港取引所(HKEX)は、アジアの国際金融センターとして、株式、債券、デリバティブ、コモディティを取り扱う総合取引所である。中国本土と国際市場を結ぶゲートウェイとして、ストックコネクトなど独自の相互接続制度を運営している。