Market Capitalization

### 概要 時価総額（Market Capitalization、マーケット・キャピタリゼーション）とは、主に上場企業について、その企業の市場全体からの評価額を示す指標であり、「株価 × 発行済株式総数」で計算されます。「株式時価総額」とも呼ばれます。 ### 計算式 時価総額 = 株価 × 発行済株式総数 （※発行済株式総数からは、通常、自己株式を除いて計算されます。） ### 意味合いと利用 - **企業の市場価値（規模）:** 時価総額が大きいほど、市場が評価するその企業の価値（規模）が大きいことを意味します。企業のランキングや比較によく用いられます。 - **投資指標:** 株価そのものだけでなく、時価総額の大きさによって、大型株、中型株、小型株といった分類が行われ、投資スタイルやリスク特性の判断材料となります。 - **株価指数:** TOPIX（東証株価指数）など、多くの株価指数は構成銘柄の時価総額を基に加重平均して算出されます（時価総額加重平均型）。 - **M&A:** 企業買収などの際には、買収対象企業の時価総額が一つの目安となります。 ### 注意点 - **株価変動による変化:** 時価総額は株価に連動するため、市場のセンチメントや需給によって常に変動します。 - **簿価（純資産）との違い:** 貸借対照表上の純資産額（簿価）とは異なり、市場の将来性への期待などが反映された評価額です。両者の比率であるPBR（株価純資産倍率）は、株価の割安・割高を判断する指標の一つです。 時価総額は、企業の市場における相対的な大きさや評価を示す基本的な指標です。