REPO (Repurchase Agreement)

### 概要 レポ取引（Repo Transaction）は、「Repurchase Agreement（買戻し契約）」の略称であり、主に短期の資金調達・運用手段として金融市場で広く利用されている取引形態です。形式上は「有価証券を、将来の特定の日に、合意した価格で買い戻すことを条件として売却する」契約ですが、経済的な実態は、有価証券を担保とした短期的な資金の貸し借りに近いです。日本の「現先取引」も実質的に同様です。 ### 仕組み - **資金の借り手（証券の売り手）:** 有価証券を相手方に売却し現金を調達。将来、利息相当分を加えた価格で買い戻すことを約束します。 - **資金の貸し手（証券の買い手）:** 有価証券を担保として受け入れ現金を貸し付け。将来、利息相当分が上乗せされた価格で売り戻し、金利収入を得ます。 買い戻し価格と当初売却価格の差額が、実質的な金利（レポレート）に相当します。 ### 利用目的 - **短期資金調達:** 金融機関が保有有価証券を担保に資金を調達します。 - **短期資金運用:** 機関投資家などが有価証券担保で資金を運用します（リバースレポ）。 - **中央銀行の金融調節:** 公開市場操作の一環として市場の資金量を調整します。 - **有価証券の調達:** 空売りなどで必要な有価証券を一時的に調達します。 ### 特徴 - **担保付き:** 信用リスクが低い取引です。 - **高い流動性:** 特に国債レポ市場は、短期金融市場として高い流動性を持ちます。 レポ取引は、短期金融市場における資金調達・運用手段であり、金融政策の波及経路としても機能しています。