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通関業者の通称。輸出入の通関手続きを代行し、関税・消費税の納付を含む専門業務を行う。
乙仲(おつなか)は「乙種海運仲立業」の略称で、現在は主に通関業者を指します。輸出入貨物の通関手続きを荷主に代わって行う専門業者で、国際貿易に不可欠な存在です。
輸出入申告書の作成、税関への申告、関税・消費税の計算と納付、税関検査の立会い、原産地証明書の取得などを行います。複雑な関税法規に精通し、適正な申告により貨物の迅速な通関を実現します。
通関業務を行うには、国家資格である通関士の設置が法的に義務付けられています。通関士は申告書類の審査、税番(HSコード)の決定、関税率の適用などの専門業務を担当します。通関士試験の合格率は約10〜15%と難関資格です。
AEO(Authorized Economic Operator:認定事業者)制度により、セキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された優良業者は、簡易な通関手続きが可能です。輸出入申告の簡素化、検査率の低減などのメリットがあります。
NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)により、通関手続きの電子化が進んでいます。AI-OCRによる書類の自動読み取り、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による業務自動化も導入されています。2025年には通関手続きの完全ペーパーレス化が目標とされています。