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コモディティ取引用語辞典トレタム

コモディティ取引に関する専門用語を学べる総合用語集

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    Futures

    先物

    デリバティブ基本

    先物取引(Futures)は、将来の特定日時に、あらかじめ決められた価格で商品や金融資産を売買することを約束する標準化された契約です。取引所で売買され、価格変動リスクのヘッジや投機に利用されます。証拠金制度によるレバレッジ効果があり、日々の値洗いによる決済が行われる特徴があります。

    基本概念

    先物取引(Futures、フューチャーズ)は、将来の特定の日(満期日または限月)に、あらかじめ決められた価格で、特定の商品や金融資産を売買することを約束する契約です。この取引は主に取引所で行われ、契約内容が標準化されているため、誰でも同じ条件で取引に参加できます。

    たとえば、パン屋さんが3か月後に必要な小麦粉の価格を今のうちに確定させたい場合、小麦の先物取引を利用します。現在の先物価格が1トン5万円であれば、3か月後の実際の価格が6万円になっても4万円になっても、5万円で取引できるのです。このように、将来の不確実性を今の時点で確定させることができる点が、先物取引の本質となっています。

    主な特徴

    標準化された契約

    取引所が定めた規格に従い、取引単位、品質、受渡場所、決済方法などがあらかじめ決まっています。これにより、売り手と買い手が個別に条件を交渉する必要がなく、効率的な取引が可能となります。

    証拠金取引

    取引金額の全額を用意する必要はなく、一部の証拠金(通常5-20%程度)を預けることで取引できます。少ない資金で大きな取引ができる反面、損失も拡大しやすいという特性があります。

    日々の値洗い

    毎日の終値で損益を計算し、証拠金の過不足を調整します。これにより、取引相手の信用リスクを最小限に抑えることができます。

    反対売買による決済

    満期前に反対の取引(買いなら売り、売りなら買い)を行うことで、現物の受け渡しをせずに差金だけで決済できます。実際、先物取引の95%以上は反対売買で決済されています。

    価格発見機能

    多くの参加者の需給が集約されることで、公正な価格が形成されます。この価格は現物市場の指標としても活用されています。

    実務での活用

    商品取引での活用

    食品メーカーは原材料(大豆、とうもろこし、砂糖など)の価格変動リスクを管理するために先物取引を活用しています。半年先までの原材料価格を確定させることで、製品価格を安定的に設定できます。

    エネルギー産業での活用

    航空会社は燃料費の変動リスクを抑えるため、原油先物を利用しています。燃料費は運航コストの約30%を占めるため、価格変動の影響は経営に直結します。先物取引により、1年先までの燃料コストを固定化できるのです。

    金融機関での活用

    銀行や保険会社は、金利や為替の変動リスクを管理するために金融先物を活用しています。特に長期の資産運用においては、金利先物により将来の運用利回りを確保することが重要となります。

    農業での活用

    農家は収穫前に先物市場で販売価格を確定させることができます。天候不順や豊作による価格変動リスクから収入を守り、安定した農業経営を実現しています。

    メリット- 効果

    先物取引の最大のメリットは、価格変動リスクのヘッジ(回避)機能です。企業は将来の仕入れ価格や販売価格を確定させることで、事業計画を立てやすくなります。また、少額の証拠金で取引できるため、資金効率が高いという利点もあります。

    市場全体としても、先物市場は価格発見機能を通じて適正な価格形成に貢献しています。多様な参加者の予測や需給が反映された先物価格は、現物市場の重要な指標となっています。さらに、流動性の高い市場が形成されることで、いつでも売買できる環境が整備されています。

    注意点- リスク

    先物取引には高いレバレッジ効果があるため、予想と反対の方向に価格が動いた場合、大きな損失を被る可能性があります。証拠金の数倍から数十倍の取引ができる反面、損失も同じ倍率で拡大します。

    また、限月(満期)が決まっているため、長期保有には向きません。継続してポジションを維持したい場合は、満期前に次の限月に乗り換える必要があり、その際にコストが発生することもあります。

    市場の流動性が低い銘柄では、希望する価格で取引できない場合があります。特にマイナーな商品や遠い限月の契約では、売買の相手が見つからないこともあるでしょう。

    先物取引の仕組み

    取引の流れ

    1. 口座開設: 証券会社や商品先物会社で取引口座を開設
    2. 証拠金の預託: 必要な証拠金を口座に入金
    3. 注文の発注: 買い注文または売り注文を出す
    4. 約定: 注文が成立し、ポジションを保有
    5. 日々の管理: 値洗いによる証拠金の調整
    6. 決済: 反対売買または現物受渡しで取引を終了

    価格形成のメカニズム

    先物価格は、現物価格を基準に、金利、保管コスト、配当などを考慮して理論的に計算されます。しかし、実際の価格は市場の需給や参加者の期待によって変動します。一般的に、先物価格と現物価格は満期が近づくにつれて収束していきます。

    関連用語との違い

    オプション取引との違い

    先物取引は売買の「義務」が発生しますが、オプション取引は「権利」の売買です。オプションの買い手は、不利な場合は権利を放棄できますが、先物取引では必ず履行しなければなりません。

    先渡取引との違い

    先物取引は取引所で標準化された契約ですが、先渡取引は相対で条件を自由に決められます。先物は日々値洗いされますが、先渡は満期に一括決済されます。

    現物取引との違い

    現物取引は即座に商品と代金を交換しますが、先物取引は将来の特定日に決済します。また、先物取引では証拠金だけで取引でき、レバレッジ効果があります。

    市場の発展と今後

    先物市場は、1970年代の金融自由化以降、急速に発展してきました。当初は農産物が中心でしたが、現在では金融商品、エネルギー、金属など幅広い商品が取引されています。

    最近では、暗号資産(仮想通貨)の先物取引も登場し、新たな投資機会を提供しています。また、天候デリバティブや排出権取引など、従来の商品概念を超えた先物商品も開発されています。今後も、実体経済のニーズに応じた新しい先物商品の開発が期待されています。

    関連用語
    Options

    オプション

    オプション(Options)は、将来の特定時点までに、あらかじめ決められた価格で原資産を買う権利(コール)または売る権利(プット)を売買する金融商品です。権利行使は任意であり、買い手は最大損失をプレミアム(オプション料)に限定できます。リスクヘッジや収益機会の追求に幅広く活用されています。

    Derivative

    デリバティブ

    デリバティブ(Derivative)は、原資産の価格変動に基づいて価値が決まる金融派生商品の総称です。株式、債券、商品、通貨などを原資産として、リスクヘッジや投機目的で利用されます。先物、オプション、スワップなどの商品形態があり、レバレッジ効果により少ない資金で大きな取引が可能となる特徴があります。

    Swaps

    スワップ

    スワップ(Swaps)は、二者間で将来のキャッシュフローを交換する相対取引契約です。金利スワップでは固定金利と変動金利を、通貨スワップでは異なる通貨のキャッシュフローを交換します。企業の資金調達コスト削減や、金利・為替リスクの管理に広く利用されており、柔軟なカスタマイズが可能な点が特徴です。