G.M.Q. (Good Merchantable Quality)

### 概要 適商品質条件（Good Merchantable Quality, G.M.Q.）とは、主に木材、冷凍魚、一部の農産物など、事前に正確な品質を均一に定めたり、代表的なサンプルを提示したりすることが難しい商品の売買契約において用いられる品質決定条件の一つです。売り手が引き渡す商品が、その種類の商品として**市場で通常、取引・販売可能な（Merchantable）中程度の品質**を備えていることを保証するものです。 ### 特徴と位置づけ G.M.Q.は、品質基準としては比較的緩やかで、ある程度の品質のばらつきを許容します。見本売買や標準品売買とは異なります。平均中等品質条件（F.A.Q.）と似ていますが、G.M.Q.はより一般的な「市場で通用する品質」を基準とするニュアンスがあります。 ### 利用場面 - 品質が自然条件等で変動しやすい天然産品（例: 木材、冷凍魚）。 - 取引慣行として、厳密な品質規定より一般的な商品性を重視する場合。 ### 品質証明と紛争 多くの場合、第三者検査機関の証明書や仕向地での検品で品質が確認されます。買い手が品質を「適商品質」でないと判断した場合、紛争に発展する可能性があります。その場合、業界慣行や鑑定、仲裁などで判断されることになります。 G.M.Q.は、品質基準の柔軟性を確保する一方で、品質に関する解釈の余地を残す可能性がある品質条件です。