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商品の引渡し後に代金を支払う決済方法です。売主と買主の間に信頼関係があることが前提となり、買主にとって最も有利な条件です。国際取引では信用調査や与信管理が重要で、取引先の支払能力を十分に検討する必要があります。
Open Account(後払い決済)は、商品の引渡し後に買主が代金を支払う決済方法で、国際貿易において最も一般的に採用されている条件です。売主と買主の間に十分な信頼関係と継続的な取引実績があることを前提とし、簡素な手続きで迅速な取引を可能にします。
「Payment on Open Account」や「Net Terms」とも呼ばれ、通常30日、60日、90日後などの支払期限が設定されます。L/Cのような複雑な手続きを省略し、商業上の信用に基づいて行われる決済形態です。
手続きの簡素化
信用状の開設や銀行手続きが不要で、売買契約書と商業送り状のみで取引が完結します。手続きコストと時間を大幅に削減できます。
柔軟な支払条件
NET 30(30日後払い)からNET 120まで、取引実績や商慣習に応じて柔軟な支払期限の設定が可能です。早期支払割引(2/10 Net 30など)の適用もできます。
継続的な取引関係
定期的な取引において、毎回の信用状開設コストを回避し、効率的なビジネス関係を構築できます。企業間の信頼関係が取引の基盤となります。
グローバル企業間の継続取引では、年間取引額に基づく与信枠設定により、個別取引ごとのリスク評価を省略しています。親子会社間や長年の取引パートナーとの間では、標準的な決済条件として採用されています。
EC事業では、B2B取引プラットフォームと連携したオープンアカウント決済により、注文から支払いまでの自動化を実現している企業が増加しています。
買主は資金調達の時間的余裕を得られ、キャッシュフローの改善と在庫回転率の向上を図れます。売主も継続的な取引により安定した売上確保と顧客満足度の向上を実現できます。
両者にとって事務手続きの簡素化により、取引コストの削減と業務効率の向上が期待できます。特に頻繁な取引においてその効果は顕著に現れます。
売主は買主の支払不能リスクを全面的に負担するため、十分な信用調査と与信管理が不可欠です。買主の財務状況悪化や支払遅延が直接的な損失につながる可能性があります。
国際取引では政治リスク、為替リスク、法的回収の困難さなど、追加的なリスク要因を考慮する必要があります。適切な貿易保険の付保や債権管理システムの構築が重要です。
Cash in Advance(前払い)とは支払タイミングが正反対で、リスク負担が完全に逆転します。L/C決済と比較すると、銀行保証がない代わりに手続きが簡素で低コストです。D/P、D/Aとは、銀行を介さない直接的な商業取引である点が異なります。
国際送金
SWIFTネットワークを利用した国際間の銀行送金システムです。世界200以上の国と地域で利用され、安全で標準化された送金が可能です。送金指示、受取確認、資金決済が体系化されており、国際貿易決済の基幹インフラとして機能しています。
委託販売
商品の所有権を売主に残したまま買主に引渡し、実際に販売された時点で代金を支払う方式です。売主がリスクを負う代わりに販路拡大が期待でき、買主は在庫リスクを負わずに商品を扱えます。委託契約で販売条件を明確にします。
電子決済
インターネットや専用システムを通じて行う電子的な決済手段です。オンライン決済、デジタルウォレット、仮想通貨決済などが含まれます。決済の迅速化とコスト削減が可能で、特に小額取引や頻繁な取引において効率性を発揮します。
期限付信用状
船積日から一定期間後に代金を支払う条件が付いた信用状です。30日、60日、90日後払いなどが一般的で、買主に資金調達の猶予を与えます。期間中の金利負担や為替リスクを考慮した取引条件の設定が重要となります。
決済条件
商取引における代金支払いの条件を定めた契約条項です。支払方法、支払時期、通貨、金利、遅延損害金などを規定します。売買契約の重要な構成要素で、取引リスクの分散と資金繰りの計画に直接影響する重要な取り決めです。
電信送金
銀行間の電子ネットワークを通じて資金を送金する方法です。迅速で確実な送金が可能で、少額から大額まで対応できます。送金手数料、為替手数料、受取手数料などのコストがかかりますが、現金決済の基本的な手段として広く利用されています。
一覧払い信用状
一覧払い信用状(L/C at Sight)は、貿易取引における決済方式で、船積書類の提示と同時に代金が支払われる信用状です。輸出者にとっては迅速な代金回収が可能になり、輸入者にとっては確実な商品の入手が保証されます。商品取引では、貿易決済の迅速化とリスク軽減において重要な決済条件です。