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コンテナに収まらない大型機械、建設資材、プラント設備などの貨物です。各貨物を個別にクレーンで荷役するため、専門的な技術と計画が必要になります。在来船での輸送が中心で、プロジェクト貨物の輸送に欠かせません。
Break Bulk Cargo(ブレイクバルク貨物)は、コンテナに収納できない、または収納に適さない個別梱包貨物を指します。"Break Bulk"という名称は、かつて船倉にばら積みされていた貨物を、個別に仕分けて荷役する必要があったことに由来します。
在来貨物船による伝統的な輸送方法で、コンテナ化が困難な大型機械、プラント設備、鋼材、木材などが主な対象となります。各貨物の特性に応じた個別の荷役計画と専門技術が必要とされる輸送形態です。
多様な貨物形態
重量物、長尺物、異形貨物など、標準コンテナに収まらない様々な形状- サイズの貨物を扱います。1個あたり数百トンに及ぶ超重量物から、40メートルを超える長尺貨物まで対応可能です。
専門的な荷役技術
フローティングクレーン、重量物運搬車両、特殊吊り具など、貨物に応じた専門設備と技術が必要です。荷役計画の策定には、高度な工学的知識と経験が要求されます。
個別の固縛方法
貨物ごとに最適な固縛(ラッシング)計画を策定し、チェーン、ワイヤー、木材などを用いて確実に固定します。船舶の動揺に耐える強度計算が不可欠です。
プラント建設プロジェクトでは、大型反応塔、タービン、変圧器などの重要機器がブレイクバルク貨物として輸送されます。一つの貨物の遅延がプロジェクト全体に影響するため、綿密な輸送計画が立てられます。
建設機械メーカーは、大型クレーンやブルドーザーを分解せずに輸送することで、現地での組立時間を短縮し、顧客への早期引渡しを実現しています。
コンテナサイズの制約を受けないため、大型- 重量貨物を効率的に輸送できます。貨物の分解- 組立が不要な場合も多く、トータルコストと時間の削減が可能です。
在来船の船倉を有効活用できるため、不定期貨物や特殊貨物の輸送において柔軟な対応が可能です。
個別荷役のため、コンテナ貨物と比較して荷役時間が長く、港湾コストが高くなる傾向があります。天候の影響を受けやすく、雨天時の作業中断リスクも考慮が必要です。
貨物ごとに異なる取扱いが必要なため、作業員の技能と安全管理が特に重要となります。不適切な荷役は、重大事故につながる可能性があります。
コンテナ貨物(FCL/LCL)との最大の違いは、標準化の有無です。ブレイクバルク貨物は個別対応が基本となるため、より専門的な知識と技術が要求されます。一方で、特殊貨物輸送における柔軟性は、他の輸送形態では実現困難な価値を提供します。
個包装貨物, 個建て貨物, 在来貨物, 雑貨
一般貨物
特別な取扱いを必要としない一般的な貨物の総称です。家電製品、衣類、日用品、工業部品など、通常の梱包で輸送できる商品が該当します。世界の貿易で最も多く扱われており、標準的な設備で効率的に輸送できるのが特徴です。
ばら積み貨物
穀物、石炭、鉄鉱石など、梱包せずに船倉に直接積み込む大量貨物です。専用のばら積み船で数万トン単位の輸送を行います。梱包コストがかからず、大量輸送によるスケールメリットを最大限に活用できる輸送形態です。
冷凍・冷蔵貨物
温度管理が必要な冷凍・冷蔵貨物です。生鮮食品、医薬品、化学品などが該当し、専用のリーファーコンテナで輸送されます。温度履歴の記録により品質管理を徹底し、コールドチェーンの維持を実現します。
梱包
貨物を輸送中の損傷から保護するための梱包作業と材料を指します。段ボール、木箱、パレット、緩衝材などを使い、貨物の特性に応じた最適な保護を提供します。適切な梱包により、貨物損傷を防ぎ、保険料の削減にもつながります。
積込み
貨物を船舶、航空機、トラックなどの輸送手段に積み込む作業です。重量配分と積付け計画に基づき、安全かつ効率的に積載します。FOB条件では売主の責任範囲となり、適切な積込みが輸送品質を左右する重要な工程です。
荷印
貨物の外装に表示する識別記号や取扱指示の総称です。仕向地、荷主マーク、取扱注意表示などを明確に記載します。国際標準のピクトグラムを使用することで、言語の壁を越えた正確な情報伝達を実現します。
危険物
輸送上の危険性がある物質や物品の総称です。爆発物、可燃性物質、毒物、腐食性物質などが該当し、UN番号による国際分類に従います。専用容器での梱包と適切な表示が義務付けられ、取扱いには特別な資格と設備が必要です。
小口貨物
複数の荷主の貨物を一つのコンテナに混載する小口輸送サービスです。少量の貨物でも海上輸送を利用でき、輸送コストを分担できます。中小企業の国際貿易参入を支援する重要なサービスとして定着しています。