Commission Business

### 概要 口銭取引（こうせんとりひき、Commission Business）とは、主に商社などの仲介業者が行う取引形態の一つで、商品の売買などにおいて、業者自身が商品を買い取って在庫として保有したり、自己勘定で売買したりする（＝プリンシパル取引、自己売買）のではなく、**買い手または売り手の代理（エージェント）として、あるいは両者の仲介（ブローカー）として取引を成立させ、その対価として手数料（口銭、コミッション）を得る**ビジネスモデルを指します。「コミッションビジネス」とも呼ばれます。 ### 特徴 - **リスク負担の回避:** 仲介者である商社などは、原則として在庫リスク（商品が売れ残るリスク）や価格変動リスク（仕入れた商品の価格が下落するリスク）を負いません。リスクは基本的に依頼主（本人）が負担します。 - **手数料収入:** 主な収益源は、取引額や数量に応じて依頼主から受け取る手数料（口銭、コミッション）です。 - **仲介機能:** 売り手と買い手を結びつけ、契約交渉、物流手配、決済などを円滑に進める役割を担います。 ### プリンシパル取引との違い - **口銭取引（エージェント/ブローカー）:** リスクを取らず手数料を得る。 - **プリンシパル取引（ディーラー/自己売買）:** 自身でリスクを取り、価格差（マージン）から利益を得る。 商社などは、取引の内容や市場環境に応じて、口銭取引とプリンシパル取引を使い分けています。 ### 利用場面 - **コモディティ取引:** 標準化された商品の仲介。 - **専門性の高い商品:** 買い手や売り手を見つけるのが難しい商品の仲介。 - **新規市場開拓:** リスクを抑えながら新しい市場の取引に関与する場合。 口銭取引は、商社などが持つ情報ネットワークや専門知識を活用し、リスクを抑制しながら収益を上げるためのビジネスモデルの一つです。