Commodity Pool

### 概要 コモディティ・プール（Commodity Pool）とは、複数の参加者（投資家）から拠出された資金（出資持分）を一つにまとめ（プールし）、その資金を用いて、商品先物、商品オプション、商品スワップ、あるいはこれらの関連持分などのコモディティ関連投資を主として行う集団投資スキーム（ファンド）のことです。ヘッジファンドの一形態と見なされることもあります。 ### 運営者 コモディティ・プールを運営し、投資判断を行う専門家は「コモディティ・プール・オペレーター（Commodity Pool Operator, CPO）」と呼ばれます。米国などでは、CPOはCFTC（米商品先物取引委員会）への登録や規制の対象となります。 また、CPOから投資助言を受ける「コモディティ・トレーディング・アドバイザー（Commodity Trading Advisor, CTA）」が実際の運用を行うこともあります。CTAも登録・規制対象です。 ### 投資対象と戦略 投資対象は、原油、天然ガス、金、銅、トウモロコシ、大豆など広範なコモディティ市場のデリバティブです。運用戦略は、トレンドフォロー、グローバルマクロ、裁定取引など様々です。レバレッジを利用することも一般的です。 ### 投資家にとっての利点・留意点 - **専門家による運用:** 個人ではアクセスや管理が難しいコモディティデリバティブ市場へ、専門家を通じて投資できます。 - **分散投資:** ポートフォリオの一部として組み入れることで、伝統的資産（株式、債券）とは異なる値動きによる分散投資効果が期待できます。 - **リスク:** レバレッジ利用やコモディティ価格自体の変動性により、高いリターンが期待できる反面、大きな損失を被るリスクもあります。 - **手数料:** 通常、運用報酬や成功報酬などの手数料がかかります。 - **流動性:** 換金（解約）に制限がある場合があります。 コモディティ・プールは、オルタナティブ投資の一つとして、機関投資家や富裕層などを中心に利用されています。