DR-CAFTA

### 概要 DR-CAFTA（または CAFTA-DR）とは、**D**ominican **R**epublic-**C**entral **A**merica **F**ree **T**rade **A**greement の略称であり、「ドミニカ共和国・中米自由貿易協定」と訳されます。アメリカ合衆国と、中米5カ国（コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア）およびドミニカ共和国との間で締結された自由貿易協定（FTA）です。 ### 経緯 2004年に米国と中米5カ国でCAFTAが署名され、その後ドミニカ共和国が参加し、2005年にDR-CAFTAとして最終合意、各国で順次発効しました。 ### 主な内容 締約国間の貿易と投資の自由化・円滑化を目指す包括的な協定です。 - **物品貿易:** ほぼ全ての品目について関税を段階的に撤廃・削減。 - **サービス貿易:** 市場アクセス改善、規制透明性向上。 - **投資:** 投資家保護、紛争解決手続き。 - **政府調達:** 市場への相互アクセス開放。 - **知的財産権:** 保護強化。 - **労働・環境:** 関連規定を含む。 ### 意義と影響 - 米国と中米・ドミニカ共和国間の経済連携を強化し、貿易・投資を拡大させました。 - 米国市場へのアクセス改善を通じ、中米諸国の経済発展を支援する狙いがありました。 - 中南米地域における米国の経済的・政治的影響力を維持・強化する意味合いも持ちます。 DR-CAFTAは、南北アメリカ大陸における地域経済統合の枠組みの一つです。