Duty Clause

### 概要 関税条項（Duty Clause）とは、主に国際売買契約書などにおいて、輸入される商品に対して課される関税（Import Duty / Tariff）や、その他の関連する税金・公課の支払い義務を、売り手（輸出者）と買い手（輸入者）のどちらが負担するかを明確に定めるための契約条項です。 ### 必要性 関税等の負担者は取引全体のコストに直接影響するため、契約段階で明確に合意しておくことが後の紛争回避のために大切です。特に、契約後の関税率変更リスクなどをどちらが負うか規定する場合もあります。 ### インコタームズとの関係 国際貿易では、関税を含む費用負担区分は、選択されたインコタームズ規則によって大枠が定められています。 - **DDP (関税込持込渡し) 条件:** 売り手が輸入通関を行い、関税等を支払います。 - **DDP以外の全条件:** 原則として、輸入通関および関税等の支払いは買い手の責任と費用負担となります。 ### 契約における明確化 インコタームズを使用する場合でも、関税条項として適用規則と負担者を再確認・明記することがあります。また、インコタームズでカバーされない税金や将来の税率変更リスクについて別途取り決める場合もあります。 関税条項は、国際取引における費用負担に関する取り決めを明確にするための条項です。