ISPS Code
ISPSコード(船舶と港湾施設の保安のための国際コード)
法制度・規制
船舶および港湾施設に対するテロ行為などの脅威に対処し、国際的な海上セキュリティを強化するための包括的な規則です。SOLAS条約の一部として、船舶や港湾施設に保安計画の策定や保安体制の構築などを義務付けています。
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### 概要
ISPSコード(International Ship and Port Facility Security Code)とは、「船舶及び港湾施設の保安のための国際コード」と訳され、船舶や港湾施設を狙ったテロ行為等の脅威に対処し、国際的な海上保安体制を強化するために、IMO(国際海事機関)によって策定された国際規則集です。
### 背景
2001年の米国同時多発テロ事件を契機に、海上輸送ルートのセキュリティ強化が求められ、SOLAS条約(海上人命安全条約)が改正され、その一部として2004年7月に強制的な要件として発効しました。
### 主な内容と義務
締約国政府、船会社、港湾施設管理者に対し、以下のような保安措置実施を義務付けています。
- リスク評価の実施。
- 保安計画(船舶: SSP, 港湾施設: PFSP)の策定・承認。
- 保安要員(SSO, CSO, PFSO)の配置・訓練。
- 保安レベル(3段階)に応じた保安措置の実施。
- 保安に関する情報伝達体制の整備。
- 国際船舶保安証書 (ISSC) の取得・維持。
### 影響
港湾区域への立ち入り管理厳格化、船舶・港湾施設での監視体制強化など、国際海上輸送のセキュリティレベルが向上しました。一方で、関係者には新たなコスト負担も生じています。
ISPSコードは、現代の国際海上輸送における安全・安心の基盤となる重要な国際ルールです。
同義語・略語
ISPSコード, 国際船舶・港湾保安コード
関連用語
関連用語はありません
参考文献
参考文献はありません