Leverage

### 概要 レバレッジ（Leverage）とは、金融取引や企業経営において、「てこ（Lever）」の原理のように、比較的小さな力（自己資金）で、より大きな力（取引規模、投資額）を動かすことを指します。具体的には、借入金や証拠金取引（信用取引、先物、FX、CFDなど）を利用して、自己資金だけでは不可能な、より大きな規模の取引や投資を行うことです。 ### 効果 - **リターンの増幅:** 予想通りに価格が変動した場合、自己資金のみで投資した場合に比べて、より大きなリターン（利益率）を得ることが期待できます。 - **資金効率の向上:** 少ない自己資金で大きな取引が可能になるため、資金効率が高まります。 ### リスク - **損失の増幅:** レバレッジはリターンだけでなく損失も増幅させます。予想と反対に価格が変動した場合、自己資金のみの場合よりも大きな損失を被る可能性があり、場合によっては投資元本を超える損失が発生することもあります（追証や強制決済のリスク）。 - **金利負担（借入の場合）:** 借入金を利用する場合、金利負担が発生します。 ### 利用場面 - **証拠金取引:** FX、先物、CFDなどでは、証拠金を担保にその何倍もの金額の取引が可能です。 - **信用取引（株式）:** 証券会社から資金や株式を借りて、自己資金以上の株式売買を行います。 - **不動産投資:** 銀行ローンなどを利用して、自己資金以上の不動産を購入します。 - **企業経営:** 借入金（負債）を活用して事業規模を拡大し、自己資本利益率（ROE）を高めることを「財務レバレッジ」と呼びます。 ### レバレッジ比率 取引規模や総資産が自己資金（または証拠金）の何倍になっているかを示す比率（例: レバレッジ10倍）で、リスクの大きさの目安となります。 レバレッジは、高いリターンを得る機会を提供する一方で、相応の高いリスクを伴うため、その仕組みとリスクを十分に理解し、適切なリスク管理を行うことが不可欠です。