Netback Price

### 概要 ネットバック価格（Netback Price）は、ある商品（特に原油、天然ガス、鉱産物など）の最終的な販売市場における価格から、その販売地点に至るまでに発生した各種コスト（輸送費、保険料、関税、手数料、品質調整、加工費など）をすべて差し引いて、生産地点（例: 油井元、鉱山）または特定の基準地点での実質的な価値（正味価格）を逆算したものです。 ### 計算の考え方 ネットバック価格 = 最終販売価格 - (輸送費 + 保険料 + 関税 + その他コスト) どの地点までのコストを差し引くかで、「FOBネットバック価格」のように地点が示されます。 ### 利用目的 - **資源開発の採算性評価:** 新規プロジェクト検討時に、ネットバック価格と生産コストを比較し経済性を評価します。 - **輸出採算性の判断:** 輸送費等を考慮した手取り価格を比較し、最も有利な輸出先を判断します。 - **価格交渉:** 生産者と買い手の価格交渉で、コスト構造を踏まえた基準価格として参照されます。 - **税務・ロイヤリティ計算:** 資源産出国が課税やロイヤリティ徴収の基準価格として用いることがあります。 ネットバック価格は、最終市場価格だけでなく、コスト構造全体を考慮して特定地点での商品価値を評価する手法です。