メインコンテンツへスキップ
トレタム
コモディティ取引用語辞典1610個収録
用語一覧カテゴリーガイドシミュレーションチェックリスト
ホーム
ホーム
用語一覧
エネルギー資源
電力
Peak Load

リンク

  • ホーム
  • トレタムについて
  • 用語一覧
  • カテゴリ
  • サイトマップ

サポート

  • お問い合わせ
  • お知らせ

法的情報

  • 利用規約
  • プライバシーポリシー

コモディティ取引用語辞典トレタム

コモディティ取引に関する専門用語を学べる総合用語集

© 2024 トレタム All Rights Reserved.

本サイトのコンテンツは、特に明記のない限り、引用・転載を禁止します。

    Peak Load

    ピーク負荷

    電力

    一定期間内で電力需要が最大となる負荷レベルで、通常は夏季の午後や冬季の夕方に発生します。電力システムの設備容量はピーク負荷に対応できるよう計画され、この時間帯の電力価格は高騰する傾向があります。ピーク負荷の予測と管理は、安定供給と経済性の両立において重要な要素です。

    基本概念

    ピーク負荷(Peak Load)とは、一定期間内において電力需要が最大となる負荷レベルを指します。日本では、夏季の冷房需要が高まる午後2時から4時頃、冬季の暖房と照明需要が重なる午後5時から7時頃に発生することが多く、電力システム全体の設計と運用を決定づける重要な指標となっています。

    ピーク負荷の特性

    季節性
    日本では、夏季(7-9月)と冬季(12-2月)にピーク負荷が発生します。夏季は冷房需要、冬季は暖房需要が主な要因で、地域により特性が異なります。

    時間帯特性
    平日の日中から夕方にかけてピークが発生し、休日は相対的に低くなります。産業用と家庭用の需要が重なる時間帯に最大となる傾向があります。

    気象依存性
    気温が1度上昇すると、夏季の電力需要は約3%増加するとされています。猛暑日や厳冬日には、予想を超えるピーク負荷が発生することがあります。

    地域差
    都市部では冷房需要によるピークが顕著で、寒冷地では暖房需要によるピークが大きくなります。産業構造によっても地域差が生じます。

    電力市場への影響

    ピーク負荷は電力価格形成に大きな影響を与えます。

    需給がひっ迫する時間帯では、運転コストの高い電源も稼働させる必要があり、スポット市場価格が高騰します。日本では、通常時の10倍以上の価格になることもあります。

    ピーク時間帯の電力調達コストは、小売電気事業者の収益性に直接影響します。適切なリスク管理が求められます。

    ピーク対応電源

    ピーク負荷に対応するため、特定の電源が活用されます。

    揚水発電
    夜間の余剰電力で水を汲み上げ、ピーク時に発電します。数分で起動でき、瞬時の需給調整に対応可能です。

    ガスタービン発電
    起動が速く、短時間での出力調整が可能です。設備コストは比較的安いものの、燃料費が高いため、ピーク時のみの運転が経済的です。

    石油火力
    従来のピーク対応電源ですが、燃料費が高く、環境負荷も大きいため、利用は減少傾向にあります。

    デマンドレスポンス
    需要側で負荷を調整する新たな手法で、ピークカットの有効な手段として注目されています。

    ピークシフト- ピークカット

    ピーク負荷を管理する手法として、様々な取り組みが行われています。

    時間帯別料金
    ピーク時間帯の電気料金を高く設定し、需要の時間シフトを促します。多くの電力会社が導入しています。

    蓄電池の活用
    昼間に充電し、ピーク時に放電することで、系統からの電力需要を平準化します。産業用、家庭用ともに普及が進んでいます。

    省エネ機器の導入
    高効率エアコンやLED照明など、消費電力の少ない機器への更新により、ピーク負荷自体を削減します。

    クールビズ- ウォームビズ
    服装の調整により空調負荷を低減する取り組みで、社会全体でのピーク抑制に貢献しています。

    容量市場との関係

    2024年度から本格運用が始まった容量市場は、ピーク負荷への対応力を確保する仕組みです。

    4年後の供給力を事前に確保し、ピーク時にも安定供給を維持できる体制を整えます。発電事業者は容量確保契約により、固定収入を得ることができます。

    需要側も容量市場に参加可能で、ピーク時の需要削減を約束することで、対価を得ることができます。

    将来の課題と展望

    再生可能エネルギーの大量導入により、ピーク負荷の概念が変化しています。

    太陽光発電の普及により、昼間の実質的な系統需要は減少していますが、夕方の太陽光発電出力減少時に急激な需要増加(ダックカーブ現象)が発生します。

    電気自動車の普及により、充電タイミングによっては新たなピークが発生する可能性があります。スマート充電の導入が重要となります。

    VPP(仮想発電所)技術により、分散型リソースを統合制御し、ピーク対応力として活用する取り組みが進んでいます。

    関連用語
    Electricity

    電力

    電気エネルギーの供給形態で、発電所で生産され送電網を通じて需要家に届けられるエネルギー商品です。他のエネルギー資源と異なり貯蔵が困難なため、需給の同時同量が必要となります。産業活動や日常生活に不可欠な基盤エネルギーとして、安定供給と効率的な取引が重要視されています。

    Power Generation

    発電

    一次エネルギーを電気エネルギーに変換する過程で、火力、原子力、水力、再生可能エネルギーなど多様な方式があります。各発電方式は出力特性やコスト構造が異なり、電力市場での役割も変わります。安定供給と経済性、環境性のバランスを考慮した最適な電源構成が求められています。

    Base Load

    ベースロード

    一日を通じて安定的に存在する最小限の電力需要で、産業用需要や家庭の待機電力などが該当します。原子力発電や石炭火力発電など、一定出力での運転が経済的な電源で供給されることが多く、電力市場では比較的安定した価格で取引されます。電源構成の基礎となる重要な概念です。

    Grid

    送電網

    電力を発電所から需要家まで輸送する送配電ネットワークシステムです。高圧送電線、変電所、配電線から構成され、電力の安定供給を支える重要インフラとなっています。送電容量の制約が電力市場の地域分断や価格差を生み出すため、系統運用と市場取引は密接に関連しています。

    Energy Producer

    エネルギー生産者

    石油、天然ガス、石炭、電力などのエネルギー資源を生産・供給する事業者です。探査・開発に巨額の投資が必要で、長期的な価格ヘッジが不可欠です。OPECなどの生産者組織を通じた供給調整により、市場価格に大きな影響を与える重要なプレーヤーです。