Unsecured Transaction

### 概要 無担保取引（Unsecured Transaction）とは、金銭の貸借やその他の金融取引を行う際に、債務の履行を保証するための特定の担保（抵当権が設定された不動産、質権が設定された有価証券など）を提供することなく、主に当事者（特に債務者側）の信用力に基づいて行われる取引のことです。担保付き取引（Secured Transaction）の対義語です。 ### 主な例 - **無担保融資 (Unsecured Loan):** 消費者金融、カードローン、一部の事業者ローンなど、担保なしで実行される融資。 - **無担保社債 (Unsecured Bond / Debenture):** 特定の資産による担保が付されていない社債。 - **信用取引 (一部):** 証券会社における信用取引の「制度信用取引」なども、保証金は必要ですが、個別銘柄を直接担保とするわけではない点で無担保取引の側面を持ちます（ただしこれは特殊例）。 - **一般的な企業間信用:** 掛売りや手形取引なども、広義には相手の信用に基づく無担保の信用供与と見なせます。 ### 特徴 - **貸し手のリスク:** 債務不履行（デフォルト）が発生した場合、貸し手は担保から優先的に債権を回収することができないため、担保付き取引に比べて回収リスクが高くなります。 - **金利・条件:** 上記のリスクを反映して、無担保融資の金利は、担保付き融資に比べて高く設定されるのが一般的です。また、借り手の信用力がより厳しく審査されます。 - **手続き:** 担保の設定・登記などの手続きが不要なため、取引実行までのスピードが早い場合があります。 無担保取引は、借り手にとっては担保提供の手間がない利点がありますが、貸し手にとってはより高い信用リスクを伴う取引形態です。