Working Order

### 概要 未約定注文（Working Order）とは、投資家によって市場に発注された売買注文のうち、まだその全量が約定（成立）しておらず、かつ、キャンセル（取消）されたり、有効期限切れで失効（Expire）したりもしていない、**現在市場で有効に処理待ちの状態にある注文**を指します。「執行中注文」や「有効注文」などとも表現できます。 ### どのような注文が該当するか - **指値注文 (Limit Order):** 発注後、指定した価格に市場価格が到達していないため、まだ約定していない（オーダーブックに残っている）状態の指値注文。 - **ストップ注文 (Stop Order):** ストップ価格に市場価格がまだ到達しておらず、トリガー待ちの状態にある逆指値注文。 - **条件付注文:** OCO注文やIFD注文などで、まだ条件が満たされておらず、アクティブになっていない（またはアクティブだが未約定の）部分。 - **一部約定後の残量:** 指値注文などが部分的に約定（Partial Fill）し、残りの数量がまだ約定せずに有効期間内である場合、その残量もワーキングオーダーです。 成行注文（Market Order）は通常、即座に約定（または拒否）されるため、長時間ワーキングオーダーとして存在することは稀です。FOK注文やIOC注文も、約定しなかった部分は即座にキャンセルされるため、ワーキングオーダーとはなりません。 ### 状態管理 トレーダーや取引システムは、発注した注文が現在どの状態（ワーキング、約定済、一部約定、キャンセル済、失効など）にあるかを常に把握し、管理する必要があります。ワーキングオーダーは、市場の状況変化に応じて、価格や数量を訂正（Cancel and Replace）したり、取り消したりすることが可能です（注文が受け付けられている限り）。 ワーキングオーダーの総量や価格帯（＝オーダーブック）は、市場の需給状況や流動性を示す情報となります。