リスクを評価・管理する際に考慮する時間的な範囲や期間のことです。短期的なリスクだけでなく、中長期的に顕在化する可能性のあるリスクまで、どの程度の将来を見据えるかを示します。
リスクホライズン(Risk Horizon)とは、リスクマネジメントにおいて、リスクを識別、評価、管理、監視する対象とする時間的な範囲、つまり「どのくらい先の将来までを見据えてリスクを考えるか」という時間軸の概念を指します。
リスクは、その発生時期や影響が現れるまでの期間によって性質が異なります。
組織の事業特性、戦略、外部環境の変化速度などを考慮して設定されます。リスクの種類に応じて適切なホライズンを設定することが考えられます。
効果的なリスクマネジメントのためには、適切なリスクホライズンを設定し、将来を見据えたリスク認識と対応を行うことが求められます。
リスクの時間軸
日次リスク報告(書)
金融機関やトレーディング部門などで、保有ポジションのリスク量(VaR、感応度等)、市場変動、リスク限度枠の使用状況などを、毎日まとめて経営層やリスク管理部門に報告するためのレポートです。
リスク低減計画
特定されたリスクに対して、どのような低減策(ミティゲーション)を、いつまでに、誰が、どのように実施するかを具体的に記述した計画書です。リスク管理活動の実行計画となります。
リスク登録簿(リスクリスト)
リスクアセスメントを通じて特定されたリスクに関する情報(内容、原因、発生可能性、影響度、対応策、担当者など)を一覧形式で記録・管理するための台帳やリストのことです。
重要リスク指標
組織が特定した主要なリスクの発生可能性や影響度の変化を監視し、リスクレベルが許容範囲を超えそうな場合に警告を発するための定量的または定性的な指標です。「KRI」と略されます。