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商品取引における最終決済と清算を意味する日本独自の用語です。取引を「仕切る」という表現から生まれ、建玉の決済完了を指します。日本の商品取引所では仕切り値段での現物決済または差金決済により取引を完了させる重要なプロセスとして、市場参加者に広く認識されています。
仕切り(Shikiri)は、日本の商品取引において、取引の最終的な決済と清算を行うプロセスを指します。先物取引の満期時や、現物取引の受渡し時に、仕切り値段を確定し、決済を完了させます。
実際に商品の受渡しを行う決済方法です。倉庫証券の授受や、指定倉庫での現物引き渡しにより取引を完了します。
最終清算価格と約定価格の差額を金銭で決済する方法です。日本の商品先物取引では、多くの場合この方法が採用されています。
限月到来前に反対売買により決済する方法です。投機的な取引や、ヘッジ取引の解消時に利用されます。
東京商品取引所(TOCOM)などでは、限月最終日の市場価格を基に最終清算価格を決定します。この価格が仕切り値段となります。
仕切り値段は現物市場価格と連動するよう設計されており、先物と現物の価格収斂を促します。
取引完了時に発行される決済明細書です。取引内容、数量、価格、決済金額などが記載され、税務上の証憑書類となります。
商品や取引所により異なりますが、通常は限月の特定日が仕切り日として定められています。この日までに決済準備を完了する必要があります。
仕切りに際しては、証拠金の清算、未決済建玉の処理、税務処理などを適切に行う必要があります。特に、現物仕切りの場合は、品質検査、数量確認、物流手配などの追加作業が発生します。
仕切りは取引の最終段階であり、適切な処理により取引を円滑に完了させることが重要です。
先物(さきもの)
将来の特定期日に特定価格で商品の売買を約束する契約取引の日本語表現です。江戸時代の堂島米会所から続く日本独自の呼び方で、「先の物」を取引することから名付けられました。現代でも日本の商品取引所では「先物取引」として広く使用され、リスクヘッジと価格発見の重要な機能を果たしています。
両建て(りょうだて)
同一商品について売建玉と買建玉を同時に保有する取引手法の日本語表現です。「両方向に建玉を立てる」という意味から名付けられ、価格変動リスクを相殺しながらポジションを維持できます。日本の商品取引では古くから使用される手法で、市場の方向感が不透明な時期のリスク管理手段として活用されています。
グリーン証書
再生可能エネルギーの環境価値を証明する取引可能な証書。グリーン電力証書、J-クレジット、非化石証書などがあり、企業のRE100達成やカーボンニュートラル実現に活用されます。日本の非化石証書市場は年間1,000億kWh規模で、企業の脱炭素化を支援しています。
ザラ場(ざらば)
取引所で通常時間に行われる連続売買取引の日本語表現です。「ザラザラと途切れなく」取引が行われることから名付けられ、寄り付きと引けの間の通常取引時間を指します。板寄せ方式とは対照的に、注文が入るたびに随時約定が行われ、リアルタイムでの価格形成が可能な取引方式です。
寄り付き(よりつき)
取引開始時に最初に成立した価格(初値)を意味する日本独自の用語です。前日の終値や市場情勢を反映して形成され、その日の相場動向を占う重要な指標となります。日本の商品取引所では板寄せ方式により決定され、「寄り」とも略称されて、市場参加者に広く注目される価格水準です。
電力購入契約
発電事業者と需要家が長期固定価格で電力売買する契約(PPA)。コーポレートPPAにより、企業は追加性のある再エネを確保し、発電事業者は安定収入を得られます。日本でもオンサイト/オフサイトPPAが拡大し、2030年には10GW規模の市場形成が期待されています。
諸掛(しょがかり)
商品取引に付随する諸費用全般を意味する日本独自の用語です。輸送費、保険料、関税、倉庫料、検査料など商品の原価以外にかかる全ての経費を指します。日本の商品取引では価格決定や収益計算において重要な要素として、古くから取引実務の基本概念として定着しています。