特定の資産(株式、通貨、コモディティ、デリバティブなど)の価格が将来下落することを期待して、その資産を(保有せずに)売りから入る(空売りする)、または売り建てている状態のことです。「売り持ち」とも呼ばれます。
ショートポジション(Short Position)とは、金融取引や商品取引において、特定の資産の価格が将来下落すると予想し、その資産を保有していない状態で「売り」から取引を開始し、その売り建てた状態を維持しているポジションのことを指します。「売り持ち」、「売り建て」、「売りポジション」、あるいは単に「ショート」とも呼ばれます。「ロングポジション(買い持ち)」と対になる概念です。
典型的な方法は「空売り(Short Selling)」です。
ショートポジションの最大のリスクは、理論上の損失が無限大であることです。価格が予想に反して上昇し続けた場合、損失は青天井に拡大する可能性があります。また、「踏み上げ」リスクや、空売りには逆日歩などのコストが発生する場合もあります。
ショートポジションは、下落相場でも利益を狙える戦略ですが、ロングポジションとは異なるリスク特性を持つため注意が必要です。
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フォワード
先渡契約は、将来の特定日に商品や通貨を事前に決めた価格で売買する相対取引契約です。取引所を介さないため、数量や受渡日などの条件を自由に設定でき、企業のニーズに合わせたカスタマイズが可能となっています。価格変動リスクを軽減し、将来の収益やコストを確定させる重要な金融ツールとして活用されます。
契約サイズ
1つのオプション契約が対象とする原資産の量や単位を示すものです。「取引単位」や「乗数(Multiplier)」とも呼ばれます。損益計算や必要証拠金の算出に不可欠な要素です。
利回り
イールド(Yield)とは、一般に投資から得られる収益(リターン)のこと、またはその投資元本に対する年間の収益率(利回り)を指します。特に債券投資においては、価格に対する利子収入や償還差損益などを考慮した総合的な投資利回りを意味する場合が多いです。最終利回り(YTM)や現在利回り、株式の配当利回りなど、文脈によって具体的な計算方法や意味合いが異なります。
ペーパーコモディティ
ペーパーコモディティは、現物の受け渡しを伴わない金融商品化された商品取引のことです。先物契約、オプション、ETF、CFDなどの形で取引され、現物を保有せずに商品価格の変動から利益を狙えます。流動性が高く少額から投資可能で、現物の保管や輸送の必要がないため、金融投資家の商品市場参入を容易にし、市場の深化に貢献しています。
満期日(有効期限)
デリバティブ契約(先物、オプションなど)が最終的に決済される、または権利が消滅する日付のことです。「満期日」や「限月最終日」とも呼ばれます。この日までに反対売買や権利行使が行われなければなりません。
コモディティの金融商品化
コモディティの金融商品化は、実物商品市場が金融市場と統合され、商品が投資資産として扱われるようになる現象です。2000年代以降、年金基金やヘッジファンドなどの機関投資家が商品市場に大量の資金を投入し、商品価格が金融市場の動向に強く影響されるようになりました。市場の流動性向上に貢献する一方、価格変動の増幅や実需との乖離といった課題も生み出しています。