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コモディティ取引用語辞典トレタム

コモディティ取引に関する専門用語を学べる総合用語集

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    Flat Curve

    フラットカーブ

    先物価格構造

    フラットカーブとは、近月物から遠月物まで価格がほぼ同水準で推移する状態です。金利や保管コストと便益利回りが相殺し合い、時間価値がほとんどない状況を示します。需給が均衡し、将来の価格変動予想が中立的な時に観察される特殊な市場状態です。

    基本概念

    フラットカーブ(Flat Curve)とは、近月物から遠月物まで、先物価格がほぼ同一水準で推移する水平な価格構造です。時間価値がほとんど存在しない特殊な市場状態で、金利- 保管コストと便益利回りが相殺し合っている状況を示します。コンタンゴでもバックワーデーションでもない中立的な状態として、市場の転換点で観察されることがあります。

    この現象は、市場が将来の価格変動について中立的な見方をしている時、または構造的な要因により時間価値が消失している時に発生します。理論的には稀な状態ですが、特定の市場環境下では数週間から数カ月にわたって持続することがあります。

    主な特徴

    時間価値の消失
    通常存在する時間的なプレミアムやディスカウントがなく、いつ受け渡しを受けても価格が同じ状態です。

    需給の均衡
    現在も将来も需給バランスが大きく変わらないという市場の見方を反映しています。

    低ボラティリティ環境
    価格変動が小さく、市場が安定している時期に発生しやすい傾向があります。

    転換期のシグナル
    コンタンゴからバックワーデーション、またはその逆への移行期に一時的にフラットになることがあります。

    実務での活用

    ロールオーバーの最適化:フラットカーブでは、ロールオーバーのタイミングによる損益がほとんど発生しないため、流動性やスプレッドを重視した限月選択が可能です。

    ヘッジの柔軟性:どの限月でヘッジしても同じコストのため、実需に最も適したタイミングでのヘッジが可能です。

    裁定機会の探索:完全にフラットなカーブは稀で、わずかな歪みから裁定機会を見出せる可能性があります。

    メリット- 効果

    取引コストの最小化:時間価値による損益が発生しないため、純粋な価格変動にフォーカスできます。

    戦略の単純化:複雑な期間構造を考慮する必要がなく、方向性取引に集中できます。

    リスク管理の容易さ:将来の異なる時点でのリスクが均一化され、ヘッジ戦略が立てやすくなります。

    注意点- リスク

    変化の前兆:フラットカーブは一時的な現象であることが多く、急激な構造変化の前触れの可能性があります。

    流動性の偏在:価格は同じでも、限月により流動性が大きく異なる場合があります。

    機会損失:キャリートレードやロールオーバー戦略による収益機会が失われます。

    関連用語との違い

    ゼロカーブとの違い:ゼロカーブは金利の文脈で使われ、フラットカーブは商品価格の文脈で使われます。

    横ばい相場との違い:横ばい相場は時間経過に伴う価格推移を指し、フラットカーブは同時点での異なる限月の価格関係を指します。

    実務ポイント- 事例

    金市場では、比較的フラットなカーブが観察されることがあります。金は保管コストが低く、品質劣化がなく、金利収入を生まないため、理論的にフラットに近い構造となりやすい商品です。2019年の一時期、金の1カ月物から12カ月物までの価格差が1%未満という、ほぼ完全なフラットカーブが数カ月続きました。

    関連用語
    Term Structure

    期間構造

    期間構造とは、異なる満期日を持つ先物契約の価格関係を示す概念です。近月物から遠月物までの価格がどのような形状を描くかにより、市場の需給状況や将来見通しを把握できます。コンタンゴやバックワーデーションといった価格パターンの基礎となる重要な概念です。

    Forward Curve

    フォワード曲線

    フォワードカーブとは、将来の異なる受渡期日における先物価格を時系列に並べた曲線です。横軸に期日、縦軸に価格をとることで、市場の将来価格予想を視覚的に把握できます。金利、保管コスト、需給見通しなどの要因により、右上がりや右下がりの形状を示します。

    Contango

    正鞘

    コンタンゴとは、先物価格が現物価格を上回る市場状態です。通常、金利と保管コストの分だけ先物が高くなるため、多くの商品市場で観察される正常な状態です。在庫が潤沢で、将来の供給不安がない時に発生しやすく、キャリートレードの機会を提供します。

    Backwardation

    逆鞘

    バックワーデーションとは、現物価格が先物価格を上回る逆転現象です。現物の需給が逼迫し、即座に商品を手に入れることに高い価値がある時に発生します。在庫不足、供給障害、緊急需要などが原因となり、商品市場特有の重要な価格シグナルとなります。

    Front Month

    近月

    近月物とは、最も期日が近い先物契約のことです。通常、最も取引量が多く流動性が高いため、現物市場の需給を最もよく反映します。実需筋の取引が集中し、価格発見機能の中心となる重要な限月で、ロールオーバーのタイミング判断にも不可欠です。

    Back Month

    遠月

    遠月物とは、受渡期日が遠い将来の先物契約です。近月物に比べて取引量は少ないものの、中長期的な需給見通しや市場期待を反映します。ヘッジ取引や長期ポジション構築に利用され、期間構造分析において重要な情報を提供します。

    Nearby Contract

    近接契約

    近接契約とは、現在取引されている中で最も期日が近い、または2番目に近い先物契約を指します。高い流動性と狭いスプレッドが特徴で、短期的な価格変動を捉える取引に適しています。実需家のヘッジ取引が集中する限月でもあります。

    Normal Contango

    正常なコンタンゴ

    正常なコンタンゴとは、金利と保管コストを反映した理論通りの順鞘状態です。先物価格が満期までの持越費用分だけ現物価格を上回り、安定した右上がりのカーブを描きます。在庫が適正水準にあり、市場に大きな不安要因がない健全な状態を示します。