Margin Call

### 概要 マージンコール（Margin Call）とは、先物取引、信用取引、FX、CFDなどの証拠金取引において、保有しているポジションの評価損が拡大し、取引口座内の有効証拠金（口座残高＋評価損益）が、取引を継続するために最低限必要な「維持証拠金（Maintenance Margin）」の水準を下回った場合に、取引業者（証券会社、FX業者など）から顧客に対して、不足分の証拠金を追加で差し入れる（入金する）よう要求する通知のことです。日本語では「追証（おいしょう、追加証拠金の略）」がこれに相当します。 ### 発生の仕組み レバレッジをかけた取引では、相場が不利な方向に動くと、預け入れた証拠金以上の損失が発生する可能性があります。マージンコールは、損失がさらに拡大し、顧客の支払い能力を超えてしまう（＝取引業者の未収金リスクとなる）ことを防ぐための、リスク管理措置です。 ### 要求への対応 マージンコールの通知を受けた顧客は、通常、定められた期限までに以下のいずれかの対応を取る必要があります。 - **追証の入金:** 不足している証拠金を追加で入金し、有効証拠金を維持証拠金以上の水準に戻します。 - **ポジションの一部または全部の決済:** 保有しているポジションの一部または全部を決済（反対売買）し、必要な証拠金額を引き下げます。 ### 強制決済（ロスカット） 期限までに追証の入金またはポジション決済が行われない場合、取引業者は、顧客の損失拡大と自身の未収金リスクを防ぐために、顧客の保有ポジションを強制的に反対売買によって決済（ロスカット）します。ロスカット時の市場状況によっては、預け入れた証拠金以上の損失が発生する（追証不足額の支払い義務が生じる）可能性もあります。 マージンコールは、レバレッジ取引に伴うリスクが顕在化した状態を示す重要な警告であり、速やかな対応が必要です。