将来的な価格で資産を売買できる権利を売買する金融商品。ヘッジや投機に用いられる。
オプションとは、ある資産(株、通貨、商品など)を将来、あらかじめ決めた価格で「買う」または「売る」ことができる権利のことです。「義務」ではなく「権利」なので、実際にその取引を行うかどうかは持ち主の判断に任されています。
この性質が、先物などの「必ず売買しなければならない契約」との大きな違いです。
オプションには2種類あります。
たとえば、ある株を100円で買えるコールオプションを持っていれば、将来その株が120円になったとき、100円で買って20円の利益を得ることができます。逆に、株価が80円に下がっても、権利を行使せずにやめれば損は限定されます(払ったプレミアムだけで済みます)。
商社では、たとえば原油価格の急上昇リスクに備えて「買う権利」を保有するなど、価格変動への備えとして使われることがあります。
権利行使価格
オプションの権利を行使する際に、原資産を売買する基準となる価格のことです。「エクササイズプライス」とも呼ばれます。オプション契約を定義する上で基本的な要素の一つです。
オプション売り手
オプション契約の「売り手」のことです。オプションプレミアムを受け取る代わりに、買い手が権利行使した場合に、原資産を売買する「義務」を負います。「オプションセラー」とも呼ばれます。
イン・ザ・マネー
In the Money(イン・ザ・マネー)は、オプションの権利行使価格が原資産の価格に対して有利な状態を指します。コールは市場価格が高い場合、プットは市場価格が低い場合が該当します。
オプション保有者
オプション契約の「買い手」のことです。オプションプレミアムを支払うことで、原資産を特定の価格で売買する「権利」を取得しますが、権利を行使する「義務」はありません。損失は支払ったプレミアムに限定されます。
プレミアム
基準となる価値や価格に対する「上乗せ価格」や「割増金」を指します。オプション取引における権利料(価格)や、保険契約における保険料、債券価格の額面超過分などを指すことが多いです。
原資産
オプション取引の対象となる資産のことです。株式、株価指数、通貨、金利、コモディティ(商品)など、様々なものが原資産となり得ます。オプションが「何の権利」であるかを定義します。