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売付取引は、先物やオプション市場において売り注文を出して約定させる取引行為です。価格の下落を期待する場合や、買いポジションを決済する場合に行われます。新規に売る場合は「新規売り」、買いポジションを決済する場合は「転売」と呼ばれ、現物を持たずに売りから入れる点が先物取引の大きな特徴です。
売付取引(Sell Transaction)は、先物市場において売り手として参加する取引行為全般を指します。単に「売り」「売付」とも呼ばれ、市場で契約を売却する側の立場を取ることを意味します。
先物取引の大きな特徴は、現物を保有していなくても売りから取引を開始できることです。これを「空売り」「ショート」と呼び、価格下落から利益を得る重要な手段となっています。売付取引には、新規に売りポジションを作る「新規売り」と、既存の買いポジションを決済する「転売」の二つがあります。
新たに売りポジション(ショートポジション)を構築する取引です。投資家が価格の下落を予想し、その下落から利益を狙う場合に行います。現物を持たずに売りから入れるため、下落相場でも収益機会を得られます。
既存の買いポジション(ロングポジション)を決済する取引です。「手仕舞い売り」とも呼ばれ、買いから入った取引を終了させる際に行います。利益確定や損切り、満期前の清算などの目的で実行されます。
売付取引でも、買付と同様にさまざまな注文方法が利用できます:
下降トレンドを確認した後、戻り高値で売付取引を行い、下落から利益を狙います。移動平均線を下抜けた時点で売り、トレンドが継続する限りポジションを保持します。
現物資産の価格下落リスクに備えて売付取引を行います。たとえば、穀物を保有する農家が、収穫時期の価格下落による収入減少を回避するために先物を売り付けます。
現物と先物、異なる限月間などの価格差を利用した裁定取引で、割高な方を売り、割安な方を買うことで、リスクを抑えながら利益を狙います。
先物の売付取引が現物と大きく異なるのは、保有していない商品を売ることができる点です。これは、先物が「将来の受渡し約束」という契約だからこそ可能になります。
売りポジションを持つ投資家は、満期までに買戻しで決済するか、現物を調達して受渡しを行う必要があります。多くの場合、差金決済により現物の受渡しなく取引を終了させます。
売付取引により、下落相場でも利益を狙えるため、投資機会が大幅に拡大します。上昇相場では買い、下落相場では売りという柔軟な戦略が可能になります。
また、ポートフォリオのヘッジ手段として活用でき、保有資産の価値下落リスクを効果的に管理できます。
売付取引では、価格が上昇した場合に損失が発生します。理論的には価格上昇に上限がないため、損失が無限大になる可能性があります。このため、厳格なリスク管理が不可欠です。
また、売りポジションを長期保有する場合、コンタンゴ(順鞘)市場では、ロールオーバー時に追加コストが発生することがあります。
買付取引は買い手として参加する取引で、売付取引とは正反対の立場です。売付は価格下落で利益、買付は価格上昇で利益となります。
株式の信用売りは証券を借りて売りますが、先物の売付取引は契約の売りであり、借り入れは発生しません。また、先物には返済期限がなく、限月まで保有できます。
転売
転売は、買いポジション(ロングポジション)を決済するために行う売り注文のことです。買い建てした先物契約を売却することで、ポジションをクローズし、損益を確定させます。利益確定、損切り、満期前の清算など、取引を終了させる基本的な決済行為です。
買付取引
買付取引は、先物やオプション市場において買い注文を出して約定させる取引行為です。価格の上昇を期待する場合や、売りポジションを決済する場合に行われます。新規に買う場合は「新規買い」、売りポジションを決済する場合は「買戻し」と呼ばれ、取引の基本的な行為の一つです。
中心限月
中心限月は、先物市場において最も活発に取引されている限月のことです。通常、期近限月や第一限月がこれに該当し、流動性が高く、売買スプレッドが狭いため、多くのトレーダーが取引の中心とする限月です。市場の価格発見機能が最も効果的に働く限月でもあります。
買戻し
買戻しは、売りポジション(ショートポジション)を決済するために行う買い注文のことです。空売りした先物契約を買い戻すことで、ポジションをクローズし、損益を確定させます。利益確定、損切り、または満期前の清算など、さまざまな理由で実行される基本的な決済行為です。
手仕舞い
手仕舞いは、保有している先物やオプションのポジションを反対売買により決済する行為です。買いポジションは売りで、売りポジションは買いで決済します。利益確定や損切り、満期前の清算など、さまざまな理由で行われる取引の終了プロセスで、ポジション管理の最も重要な判断の一つです。
代替可能性
ある商品のどの単位も品質が同じで、区別なく交換可能であるという性質のことです。「同質性」とも呼ばれます。この性質が、取引所での効率的な標準化取引を可能にする基盤となります。
コントラクト
コントラクトは、先物取引における標準化された取引単位で、1枚の契約が表す商品の数量を指します。日経225先物なら指数×1,000円、原油先物なら1,000バレルなど、商品ごとに定められた単位で取引され、ポジション管理や損益計算の基準となる重要な概念です。