ブロック取引
ブロック取引は、大口の注文を市場外で相対取引により執行する取引方法です。通常の市場取引では価格への影響が大きくなる大量の売買を、事前に交渉した価格で一括して約定させることができます。機関投資家や企業の大規模なヘッジ取引などで利用されます。
商品先物取引の実務的な側面を詳細に解説します。注文の発注方法、ポジション管理、限月ロール、受渡し手続きなど、取引実行の具体的プロセスを説明。証拠金計算、値洗い、追証対応など、日々の管理業務について詳しく分析。ヘッジ取引の設計、投機戦略の構築、スプレッド取引の実行方法も実践的に解説します。
ブロック取引
ブロック取引は、大口の注文を市場外で相対取引により執行する取引方法です。通常の市場取引では価格への影響が大きくなる大量の売買を、事前に交渉した価格で一括して約定させることができます。機関投資家や企業の大規模なヘッジ取引などで利用されます。
バンドル
四半期限月(3, 6, 9, 12月)の先物において、2年以上1年ごとの連続する4限月の先物を同一取引単位で一括して取引すること。
プレーン・バニラ
シンプルかつ標準的な取引。
買付取引
買付取引は、先物やオプション市場において買い注文を出して約定させる取引行為です。価格の上昇を期待する場合や、売りポジションを決済する場合に行われます。新規に買う場合は「新規買い」、売りポジションを決済する場合は「買戻し」と呼ばれ、取引の基本的な行為の一つです。
中心限月
中心限月は、先物市場において最も活発に取引されている限月のことです。通常、期近限月や第一限月がこれに該当し、流動性が高く、売買スプレッドが狭いため、多くのトレーダーが取引の中心とする限月です。市場の価格発見機能が最も効果的に働く限月でもあります。
手仕舞い
手仕舞いは、保有している先物やオプションのポジションを反対売買により決済する行為です。買いポジションは売りで、売りポジションは買いで決済します。利益確定や損切り、満期前の清算など、さまざまな理由で行われる取引の終了プロセスで、ポジション管理の最も重要な判断の一つです。
コントラクト
コントラクトは、先物取引における標準化された取引単位で、1枚の契約が表す商品の数量を指します。日経225先物なら指数×1,000円、原油先物なら1,000バレルなど、商品ごとに定められた単位で取引され、ポジション管理や損益計算の基準となる重要な概念です。
CFD
CFDは差金決済取引の一種で、原資産を実際に保有することなく、買値と売値の差額のみを決済する金融商品です。株式、指数、商品、通貨など幅広い資産を対象に、レバレッジを効かせた取引が可能で、上昇・下落両方向から利益を狙える柔軟な取引手法です。
買戻し
買戻しは、売りポジション(ショートポジション)を決済するために行う買い注文のことです。空売りした先物契約を買い戻すことで、ポジションをクローズし、損益を確定させます。利益確定、損切り、または満期前の清算など、さまざまな理由で実行される基本的な決済行為です。
受渡可能商品
受渡可能商品は、先物契約の満期時に実際の現物を受け渡すことができる商品のことです。金、原油、小麦などの物理的な商品が該当し、品質基準を満たせば契約通りの受け渡しが可能です。現物決済により価格の収束性が保証され、先物価格と現物価格の乖離を防ぐ重要な仕組みとして、市場の健全性を維持する役割を果たしています。
EFP
EFPは、現物ポジションと先物ポジションを相対で交換する特殊な取引方法です。現物を保有する者と先物ポジションを持つ者が、市場を通さずに直接ポジションを交換することで、両者のニーズを効率的に満たすことができます。商品先物市場で広く利用される取引手法です。
代替可能性
ある商品のどの単位も品質が同じで、区別なく交換可能であるという性質のことです。「同質性」とも呼ばれます。この性質が、取引所での効率的な標準化取引を可能にする基盤となります。
ノックアウト・オプション
原商品の価格があらかじめ定めた期間中に一度でも定めた数値に達した場合、権利が消滅するオプション。
転売
転売は、買いポジション(ロングポジション)を決済するために行う売り注文のことです。買い建てした先物契約を売却することで、ポジションをクローズし、損益を確定させます。利益確定、損切り、満期前の清算など、取引を終了させる基本的な決済行為です。
期近限月
期近限月は、先物取引において満期日が最も近い限月、またはそれに近い複数の限月を指します。一般的に流動性が高く、現物価格との連動性が強いため、短期トレーダーやヘッジャーに好まれます。満期が近づくにつれて現物価格に収束する特性があります。
現金決済型
現金決済型は、先物やオプション契約の満期時に現物の受け渡しを行わず、価格差のみを現金で決済する取引方式です。株価指数先物、天候デリバティブ、一部の商品先物などで採用され、物理的な受け渡しが困難または非効率な商品で利用されます。決済の簡便性と取引の効率性から、金融デリバティブ市場で広く普及している決済方法です。
オープン・アウトクライ
オープン・アウトクライは、取引所の立会場で行われる伝統的な取引方法で、トレーダーが声と手振りを使って売買注文を伝える方式です。電子取引が主流となった現在でも、一部の取引所では使用されており、市場の透明性と流動性を高める役割を果たしてきた歴史的に重要な取引システムです。
店頭金融先物取引
金融商品市場および外国金融商品市場によらないで行う店頭デリバティブ取引のうち、通貨や預金金利などを原商品とする取引。
パック
四半期限月(3, 6, 9, 12月)の先物において、1年ごとに区分された連続する4限月分の先物を同一取引単位で一括して取引すること。
ポジション/建玉
先物やオプション市場で保有する買い持ち(ロング)または売り持ち(ショート)の契約残高を指します。ポジションの構築、管理、解消は取引の基本サイクルであり、損益はポジションを保有している期間の価格変動によって決まります。適切なポジション管理がリスクコントロールの要となります。
売付取引
売付取引は、先物やオプション市場において売り注文を出して約定させる取引行為です。価格の下落を期待する場合や、買いポジションを決済する場合に行われます。新規に売る場合は「新規売り」、買いポジションを決済する場合は「転売」と呼ばれ、現物を持たずに売りから入れる点が先物取引の大きな特徴です。
シリアル
従来の3, 6, 9, 12月の限月に加え、期近の限月を追加し、毎月連続して限月が来るようにしたもの。
ティック
ティックは、先物取引における最小価格変動幅のことで、価格が動く最小単位を表します。商品ごとに異なる値が設定され、日経225先物なら10円、原油先物なら0.01ドルなどと決められています。取引の損益計算や注文価格の設定において基本となる単位で、市場の流動性や取引効率に大きく影響する要素です。
天候デリバティブ
気温、降水量、風速、日照時間といった天候に関連する指標(指数)に基づいて、将来のキャッシュフローが決定されるデリバティブ(金融派生商品)です。天候不順による事業リスクのヘッジなどに利用されます。