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コモディティ取引用語辞典トレタム

コモディティ取引に関する専門用語を学べる総合用語集

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    Traceability

    トレーサビリティ(追跡可能性)

    物流管理

    製品や食品などが、「いつ、どこで、誰によって」作られ、どのような経路で流通してきたのかを、後から追跡・確認できる状態や、そのための仕組みのことです。品質管理や安全確保、コンプライアンスなどで重要視されます。

    概要

    トレーサビリティ(Traceability)とは、製品や食品、部品などが、その原材料の調達から生産、加工、流通、販売に至るまでのサプライチェーンの各段階において、「いつ、どこで、誰によって、どのように」取り扱われたかの履歴情報を、後から追跡(トレース)および遡及(トレースバック)できる状態、またはそれを可能にする仕組みや能力のことを指します。「追跡可能性」と訳されます。

    目的と重要性

    • 品質管理: 製品に問題(不良品、欠陥など)が発生した場合に、その原因となった工程や原材料を迅速かつ正確に特定し、原因究明と再発防止策を講じることができます。
    • 安全確保(特に食品- 医薬品): 食中毒や異物混入、副作用などが発生した場合に、問題のある製品の流通範囲を特定し、迅速な回収(リコール)や情報提供を行うことで、被害の拡大を防ぎます。
    • コンプライアンス- 規制対応: 特定の原材料(例: 紛争鉱物、認証木材)の使用状況や、製造- 流通過程が規制基準を満たしていることを証明するために必要となる場合があります。
    • サプライチェーンの透明性向上: 製品の出自や流通経路を明らかにすることで、企業の社会的責任(CSR)や持続可能性(サステナビリティ)への取り組みを消費者に示し、信頼性を高めます。
    • 在庫管理- 物流効率化: 個々の製品やロットの所在を正確に把握することで、在庫管理や物流プロセスを効率化します。

    実現手段

    トレーサビリティを実現するためには、以下のような手段が用いられます。

    • 識別コード: 個々の製品やロット、原材料にバーコード、QRコード、RFIDタグなどの識別コードを付与します。
    • 情報共有: サプライチェーンに関わる企業間で、必要な情報を共有- 連携する仕組み(例: EDI)。

    トレーサビリティの確保は、現代の複雑化したサプライチェーンにおいて、品質、安全、信頼性を担保するための基本的な要件となっています。

    同義語・略語

    追跡可能性

    関連用語
    Warehouse

    倉庫

    商品や原材料を保管・管理する物流施設です。入荷、保管、ピッキング、梱包、出荷などの作業を行い、サプライチェーンの重要な結節点として機能します。温度管理倉庫、危険物倉庫、保税倉庫など、取扱商品により様々な種類があります。

    Consolidation

    混載

    複数の荷主の貨物を1つの輸送手段にまとめて輸送する手法です。積載率の向上により輸送コストを削減し、環境負荷も軽減します。LCL貨物の集約、共同配送、ミルクラン方式など、様々な形態で実施されています。

    Inventory Management

    在庫管理

    商品や原材料の在庫を適正水準に維持・管理する活動です。需要予測、発注点管理、安全在庫設定、棚卸しなどを通じて、欠品防止と過剰在庫削減を両立させます。JIT、VMI、ABCなど様々な管理手法が活用されています。

    WMS

    倉庫管理システム

    Warehouse Management Systemの略で、倉庫内の在庫管理と作業管理を統合的に行うシステムです。入荷、保管場所管理、ピッキング、出荷などの作業を最適化し、在庫精度の向上と作業効率化を実現します。RFIDやバーコードと連携して運用されます。

    Last Mile Delivery

    ラストマイル配送

    物流センターや配送拠点から最終消費者への配送を指す物流の最終段階です。全体の物流コストの約50%を占める最も高コストな部分で、ドローン配送、置き配、コンビニ受取など、効率化のための様々な取り組みが進められています。

    Cross-docking

    クロスドッキング

    入荷した商品を在庫として保管せず、直接仕分けして出荷する物流手法です。商品の滞留時間を最小化し、在庫コストの削減とリードタイムの短縮を実現します。小売業や宅配便業界で広く採用されている効率化手法です。

    Logistics Provider

    物流業者

    貨物の輸送、保管、荷役、梱包、流通加工、情報管理など、物流に関わる様々なサービスを提供する事業者です。フォワーダー、倉庫業者、運送会社などが含まれます。サプライチェーンにおいて役割を果たします。

    ERP (Enterprise Resource Planning)

    企業資源計画

    ERP(企業資源計画)は、企業の経営資源を統合的に管理する情報システムです。財務、人事、在庫、生産、販売などの業務プロセスを統合し、経営効率の向上と意思決定の迅速化を実現します。商品取引では、業務プロセスの統合と経営効率の向上において重要な経営管理システムです。