精製糖(白糖)は、粗糖を精製して不純物を除去した純度99.9%以上の砂糖です。ICUMSA 45以下の白色度を持ち、家庭用、食品工業用として広く使用されます。グラニュー糖、上白糖、氷砂糖など多様な形態があり、用途に応じて粒度や結晶形が調整されます。品質の均一性と保存性の高さから、食品産業の基礎原料となっています。
精製糖(White Sugar、白糖)は、粗糖を高度に精製し、糖蜜や不純物を除去した純度99.9%以上のスクロースです。ICUMSA カラー値45以下の純白色を呈し、無臭で純粋な甘味を持ちます。結晶形態により、グラニュー糖(0.5-0.7mm)、上白糖(日本独特の微細結晶)、粉糖(粉末状)、氷砂糖(大型結晶)などに分類されます。食品、飲料、製菓、医薬品産業で幅広く使用され、現代食品工業に不可欠な基礎原料です。
精製糖製造は、高度な工業プロセスです。粗糖をアフィネーション(温水洗浄)し、表面の糖蜜を除去します。溶解後、石灰とCO2による炭酸飽充法、またはリン酸法で不純物を沈殿除去します。活性炭やイオン交換樹脂で脱色- 脱塩します。真空結晶缶で再結晶化し、遠心分離、乾燥、篩分けを経て製品となります。品質管理では、色価、濁度、灰分、微生物検査が実施されます。
精製糖市場は、地域性が強い特徴があります。EU白糖(ロンドン白糖5号)が国際指標ですが、各国で独自規格があります。日本のJAS規格、米国のNational Sugar Association規格、EUのカテゴリー1,2規格などです。粒度分布、水分、二酸化硫黄残留、微生物基準が規定されています。食品安全規格(HACCP、ISO 22000)の認証が、大手食品メーカーとの取引条件となっています。
精製糖の用途は多岐にわたります。家庭用(小売)は全体の約30%で、残り70%は業務用です。飲料産業が最大の消費者で、炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンクに使用されます。製菓- 製パンでは、甘味付けだけでなく、保水性、防腐効果、テクスチャー改善に寄与します。医薬品では、賦形剤、矯味剤として使用されます。先進国では健康志向により一人当たり消費量が減少傾向ですが、アジア、アフリカでは増加しています。
精製糖産業は変革期にあります。膜分離技術により、化学薬品使用を削減した精製が可能になっています。連続結晶化技術により、エネルギー効率が20%改善されました。しかし、異性化糖(HFCS)、人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース)、天然系高甘味度甘味料(ステビア)との競争が激化しています。機能性糖質(希少糖、オリゴ糖)への転換も進んでいます。
白糖, Refined Sugar
砂糖
砂糖は、サトウキビやテンサイから抽出される糖類の総称で、世界で最も重要な甘味料です。粗糖、精製糖、黒糖など多様な形態があり、食品産業の基礎原料として年間約1.8億トンが生産されます。ブラジル、インド、タイが主要生産国で、価格は天候、エネルギー市場、政策に大きく影響されます。
畜産物(家畜)
農業において、肉、乳、卵、皮革などを得るために飼育される動物(家畜)の総称です。牛、豚、鶏、羊などが含まれ、これら自体やその生産物がソフトコモディティとして取引されます。
エタノール
エタノールは、糖質やデンプンを発酵させて製造するアルコールで、バイオ燃料と工業用溶剤の両面で重要な商品です。サトウキビ、トウモロコシが主原料で、ガソリン混合により輸送燃料として使用されます。ブラジル、米国が二大生産国で、脱炭素化政策により需要が拡大し、エネルギー市場と農産物市場を結ぶ重要な役割を果たしています。
粗糖(原料糖)
粗糖は、サトウキビやテンサイから抽出した糖液を結晶化させた未精製の砂糖です。褐色で糖蜜を含み、ICUMSA値600-1200の品質で取引されます。国際砂糖取引の主要形態で、ICE砂糖11号先物が価格指標となります。精製工場で白糖に加工される中間原料として、世界で年間約6,000万トンが貿易されています。