Mortgage Swap

概要

モーゲージスワップは、主に住宅ローン担保証券（Mortgage-Backed Securities, MBS）のようなモーゲージ（住宅ローン）関連資産のキャッシュフローや金利エクスポージャーを、市場金利（通常はLIBORやSOFRなどの変動金利）と交換する相対取引のデリバティブ契約です。

仕組み

典型的な例として、MBSを保有する投資家が、MBSから得られる金利収入（住宅ローンの平均金利などを反映）を支払い、代わりにLIBORなどの変動金利を受け取る、といった契約があります。これにより、投資家はMBS特有のリスク（特にプレペイメントリスク）を分離し、市場金利連動のリターンを得ることができます。金利部分のみを交換するのが一般的です。

主な利用目的

• 金利リスクヘッジ: モーゲージ関連資産の金利変動リスクを、市場金利（LIBOR等）のリスクに変換します。
• プレペイメントリスク管理: 住宅ローンの期限前返済（プレペイメント）によってMBSのキャッシュフローやデュレーションが変動するリスクをヘッジ、または移転します。
• 相対価値取引: モーゲージ市場と金利スワップ市場との間の相対的な価値（スプレッド）の変動を取引します。

対応できる主なリスク

• 金利変動リスク: 特にモーゲージ金利と市場金利（LIBOR等）の相関関係やスプレッドの変動リスクを管理します。
• プレペイメントリスク: 期限前返済のペース変動がMBSのパフォーマンスに与える影響リスクを管理します。

利用上の注意点

• モーゲージ市場やプレペイメントに関する専門知識が必要です。
• MBSの価格変動やプレペイメント動向により、複雑なリスクが生じる可能性があります。
• カウンターパーティリスクが存在します。
• コモディティ取引との直接的な関連性は通常ありません。