Option Premium

概要

オプションプレミアム（Option Premium）とは、オプション契約（買う権利または売る権利）を取引する際の「価格（値段）」のことです。オプションの買い手（ホルダー）は、その権利を取得するために、売り手（ライター）に対してこのプレミアムを支払います。売り手は、プレミアムを受け取る代わりに、権利行使に応じる義務を負います。

構成要素

オプションプレミアムは、理論的に以下の二つの価値の合計で構成されると考えられています。

1. 本質的価値 (Intrinsic Value): その時点でオプションを権利行使した場合に得られる利益。イン- ザ- マネー（ITM）のオプションのみが正の値を持ち、アット- ザ- マネー（ATM）およびアウト- オブ- ザ- マネー（OTM）ではゼロとなります。（=> Intrinsic Value の項目参照）
2. 時間価値 (Time Value): プレミアム全体から本質的価値を差し引いた残りの部分。満期までの残り時間内に、原資産価格が有利な方向に変動する可能性（期待値）を反映した価値です。満期までの期間が長いほど、また将来の価格変動予想（インプライド- ボラティリティ）が大きいほど、時間価値は高くなる傾向があります。（=> Time Value の項目参照）

プレミアム = 本質的価値 + 時間価値

変動要因

オプションプレミアムは、以下の要因によって常に変動します。

• 原資産価格: 原資産価格の変動（デルタの影響）。
• 権利行使価格: 権利行使価格と原資産価格の位置関係（マネネス）。
• 満期までの残存期間: 時間の経過と共に時間価値は減少します（セータの影響）。
• インプライド- ボラティリティ: 市場が予想する将来の変動性が高まるとプレミアムは上昇します（ベガの影響）。
• 金利: 無リスク金利の変動（ローの影響、通常は限定的）。
• 配当（株式オプションなど）:

オプションプレミアムの動きを理解することは、オプション取引戦略の構築やリスク管理において不可欠です。