主に鉄鉱石や石炭などを運ぶばら積み貨物船(ドライバルク船)のサイズ区分の一つで、大きすぎてスエズ運河やパナマ運河を通航できず、喜望峰(ケープ)やホーン岬(ケープ)を回る必要がある大型船を指します。
ケープサイズ(Capesize)とは、主にドライバルク(鉄鉱石、石炭、穀物など)を輸送するばら積み貨物船(バルカー)の船型サイズを示す区分の一つです。その船体が大きすぎるために、主要な運河であるパナマ運河(新パナマ運河の一部制限を除く)およびスエズ運河を通航できないサイズの船舶を指します。これらの船は、南米とアジア- 欧州を結ぶ航路では南米のホーン岬(ケープ- ホーン)を、欧州- 大西洋とアジア- インド洋を結ぶ航路ではアフリカ南端の喜望峰(ケープ- オブ- グッドホープ)を経由する必要があることから、この名前が付きました。
明確な定義はありませんが、一般的には載貨重量トン(DWT)で10万トン以上、多くは15万~20万トンクラスの大型ばら積み船を指します。パナマ運河を通航できる最大サイズであるパナマックス(Panamax)や、スエズ運河を通航できるスエズマックス(Suezmax、主にタンカーで使われる区分)よりも大型です。
近年ではさらに大型のVLOC(Very Large Ore Carrier)なども登場しています。
その大きさから、主に大量輸送が必要な鉄鉱石や石炭の輸送に用いられます。特定の主要港(水深が深く、大型船に対応できる港)間を結ぶ長距離航路に就航することが多いです。
ケープサイズの用船料(運賃)市況は、世界の鉄鉱石- 石炭の輸送需要、ひいては粗鋼生産や発電といった基幹産業の活動レベル、特に中国経済の動向を反映する指標として、バルチック海運指数(BDI)の構成要素の中でも注目されています。
ケープサイズは、大量輸送によるスケールメリットを追求する現代の海運を象徴する船型の一つです。
フォワーダー
荷主の代理として国際輸送業務を包括的に請け負う専門業者です。輸送手段の手配、通関手続き、書類作成、貨物の集荷・配送など、複雑な国際物流を一括して管理します。自社では輸送手段を持たず、複数の運送会社と連携してサービスを提供します。
荷揚港
海上輸送において貨物が船から陸揚げされる到着地の港です。船荷証券に記載される重要な項目で、輸送契約の履行地点となります。荷受人はこの港で貨物を引き取り、通関手続きを行います。港湾設備や取扱能力により輸送コストや時間が大きく影響されます。
TEU(20フィートコンテナ換算)
20フィート標準コンテナ1個分を表す単位で、Twenty-foot Equivalent Unitの略です。コンテナ船の積載能力や港湾の取扱量を表す国際標準単位として使用されます。40フィートコンテナは2TEUと換算され、海運業界の統計や分析で広く活用されています。
複合一貫輸送
海上、陸上、航空など複数の輸送手段を組み合わせて、単一の運送契約のもとで貨物を出発地から目的地まで一貫して輸送するサービスです。国際物流の効率化とコスト削減を実現し、荷主にとってはワンストップで輸送管理が可能になります。
定期船輸送
コンテナ船などが、特定の港間を結ぶ決まった航路(サービスルート)を、公開されたスケジュールに基づいて定期的に繰り返し運航する形態の海上輸送サービスです。不定期船(トランパー)と対比されます。