Resiliency

### 概要 レジリエンシー（Resiliency）とは、市場の流動性を評価する際の4つの側面（タイトネス、デプス、即時性、レジリエンシー）のうちの一つです。市場において、大口注文執行などによって価格が一時的に変動した場合に、新たな注文が誘発され、価格が速やかに本来の均衡水準に戻ろうとする力、その復元力の速さや度合いを指します。「市場の復元力」とも訳されます。 ### 意味合い - レジリエンシーが高い市場とは、一時的な価格ショックが発生しても、すぐに裁定取引などが働いて価格が適正水準に引き戻され、価格の歪みが短時間で解消される市場です。 - レジリエンシーが低い市場では、一度価格が変動すると、その影響が長く残る可能性があります。 ### 流動性との関係 レジリエンシーが高いことは、市場の流動性が高いことを示す要素の一つです。価格の復元が速やかであれば、市場参加者は安心して取引に参加しやすくなります。 ### 測定 直接的な定量指標は確立されていませんが、大口注文執行後の価格回復時間などを分析して評価が試みられます。 市場の質を評価する上で、価格の安定性や効率性を示す概念として考慮されます。