Terminal

概要

ターミナル（Terminal）とは、物流や輸送の分野において、貨物（特に大量輸送されるコモディティやコンテナ貨物）が輸送モード（船舶、鉄道、トラック、パイプラインなど）間で積み替えられたり、一時的に集積- 保管されたり、あるいは最終的な配送のために仕分けられたりする、結節点となる大規模な施設を指します。

種類

対象となる貨物や輸送モードによって様々な種類があります。

• コンテナターミナル (Container Terminal): 港湾において、コンテナ船からのコンテナの荷揚げ、積み込み、一時保管（コンテナヤード CY）、コンテナ内への貨物の詰め込み- 取り出し（コンテナフレートステーション CFS）、陸上輸送（トラック、鉄道）への積み替えを行う施設。
• 石油ターミナル (Oil Terminal): タンカーで運ばれてきた原油や石油製品を受け入れ、大型タンクに貯蔵し、パイプラインや小型タンカー、タンクローリーなどに積み替える施設。製油所に併設されることも多い。
• LNGターミナル (LNG Terminal): LNG（液化天然ガス）タンカーからLNGを受け入れ、超低温タンクに貯蔵し、再ガス化してパイプラインへ送出、あるいはタンクローリーなどへ出荷する施設。
• 穀物ターミナル (Grain Terminal): 穀物（小麦、トウモロコシ、大豆など）を船舶、鉄道、トラックなどから受け入れ、サイロで大量に保管し、必要に応じて出荷する施設。輸出港や内陸の集積地にあります。
• 石炭- 鉱石ターミナル: ばら積み船から石炭や鉄鉱石などを荷揚げし、貯蔵（野積みなど）、鉄道やトラックへ積み替える施設。
• トラックターミナル: 多数のトラックが集まり、貨物の積み替えや仕分け、一時保管を行う内陸の拠点。
• 鉄道貨物ターミナル: 鉄道による貨物輸送の積み降ろしや仕分けを行う拠点。
• 空港貨物ターミナル: 航空貨物の上屋（うわや）や仕分け施設。

機能

ターミナルは、異なる輸送モード間の接続点として、貨物の積み替え、保管、仕分けといった機能を提供し、効率的な物流ネットワークを実現する上で不可欠なインフラです。多くの場合、大型クレーン、荷役機器、貯蔵タンク、サイロ、倉庫、広大なヤードなどを備えています。