家畜飼料用の穀物
飼料穀物は、トウモロコシ、大麦、ソルガム、オーツ麦、小麦(飼料用)など、主として家畜・家禽の飼料として使用される穀物の総称で、世界の畜産業を支える基盤的な農産物です。トウモロコシが最大の飼料穀物で、高エネルギー価と嗜好性の良さから牛、豚、鶏の主要飼料となっています。大麦は反芻動物に適し、ソルガムは乾燥地域での重要な飼料作物として位置づけられます。飼料穀物の需要は、世界の食肉需要、畜産業の規模、飼料効率の改善に大きく左右されます。価格は、作柄、在庫水準、エネルギー価格(バイオ燃料との競合)、為替変動、貿易政策により変動し、最終的に畜産物価格と消費者の食料費に影響を与えます。食料安全保障の観点から、食用と飼料用の競合関係も重要な政策課題となっています。