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ソルガムは乾燥に強い穀物で、アフリカとアジアの半乾燥地域で重要な食料です。世界生産量は約6,000万トンで、米国、ナイジェリア、インドが主要生産国です。飼料、食用、エタノール生産に使用されます。
ソルガム(Sorghum、モロコシ)は、世界第5位の穀物で、年間生産量は約6,000万トンです。乾燥耐性が極めて高く、年間降水量300-600mmの半乾燥地域でも栽培可能なため、アフリカやアジアの乾燥地域で重要な食料作物となっています。用途は飼料(先進国)、食用(開発途上国)、工業用(エタノール、澱粉)に分かれます。
主要生産国は米国(約900万トン、主に飼料用)、ナイジェリア(約700万トン)、インド(約450万トン)、メキシコ(約450万トン)、スーダン(約400万トン)です。アフリカでは約2,500万トンが生産され、3億人以上の主食となっています。米国ではカンザス、テキサス、オクラホマが主産地で、トウモロコシの代替飼料として利用されます。
品種は用途により、グレインソルガム(穀実用)、スイートソルガム(糖蜜- エタノール用)、フォレージソルガム(飼料用)に分類されます。タンニン含有量により、低タンニン種(飼料- 食用)と高タンニン種(鳥害抵抗性)があります。近年は、ホワイトソルガム(食用)の需要が、グルテンフリー食品として欧米で増加しています。
栽培上の利点として、C4植物で光合成効率が高く、深根性で干ばつに強く、塩類土壌でも生育可能です。水使用効率はトウモロコシの2倍で、気候変動対応作物として注目されています。単収は米国で4-5トン/ha、アフリカでは1-1.5トン/haと地域差が大きく、技術移転による生産性向上の余地が大きいです。
飼料価値はトウモロコシの90-95%で、タンパク質含有量は8-12%です。家畜の嗜好性はやや劣りますが、適切な加工により改善可能です。エタノール生産では、トウモロコシと同等の収率が得られ、米国で年間約150万トンがエタノール向けに使用されています。DDGSなどの副産物も飼料として利用されます。
国際取引は限定的で、年間約700万トンが貿易されます。米国が最大輸出国(約500万トン)で、中国、メキシコ、日本が主要輸入国です。中国の輸入は、飼料需要と白酒(バイジュウ)生産向けで、年により大きく変動します。価格はトウモロコシ価格の75-85%で推移し、飼料穀物の代替需要により決定されます。CMEで先物取引は行われていませんが、現物市場での取引が活発です。
モロコシ, タカキビ, コーリャン
ライ麦
ライ麦は寒冷地で栽培される穀物で、黒パンやウイスキーの原料として使用されます。年間生産量は約1,200万トンで、EU、ロシア、ベラルーシが主要生産国です。耐寒性が高く、痩せた土地でも栽培可能です。
籾(もみ)
籾は収穫直後の米で、籾殻に包まれた状態の米です。精米歩留まりは約65-70%で、籾から玄米、さらに精米へと加工されます。CMEで先物取引され、アジアの米価格指標として重要です。
デュラム小麦
Durum Wheatは、パスタやクスクスなどの食品製造に特化した硬質小麦の品種です。高タンパク質含量と強靭なグルテン構造を持ち、パスタの弾力性と食感を決定する重要な特性を有しています。イタリア、カナダ、アメリカなどが主要生産国であり、パスタ産業の基盤となる重要な商品作物として、品質基準と価格形成において独自の市場を形成しています。
粗粒穀物
粗粒穀物は、小麦と米以外の穀物の総称で、主にトウモロコシ、大麦、ソルガム、オーツ麦などを指します。飼料用途が中心ですが、食用、工業用にも利用され、世界の穀物市場で重要な位置を占めています。