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大豆は世界最大の油糧種子で、油脂と高タンパク飼料の供給源として重要です。年間生産量は約3.6億トンで、米国、ブラジル、アルゼンチンが主要生産国です。搾油後の大豆粕は家畜飼料の主要タンパク源となっています。
大豆(Soybeans)は、世界最大の油糧種子作物で、年間生産量は約3.6億トンに達します。油脂(約20%)と高タンパク飼料(粕、約80%)の供給源として、現代の食料システムに不可欠な作物です。用途は、搾油(約85%)、食品加工(豆腐、醤油、味噌など、約10%)、種子- その他(約5%)に分かれます。
主要生産国は米国(約1.2億トン)、ブラジル(約1.4億トン)、アルゼンチン(約4,500万トン)で、この3カ国で世界生産の約80%を占めます。南米では大規模農場での機械化栽培が進み、生産拡大が続いています。中国は最大の消費- 輸入国で、年間約1億トンを輸入し、搾油と飼料需要を満たしています。
栽培では、遺伝子組み換え(GM)品種が広く普及し、米国では94%、ブラジルでは97%、アルゼンチンではほぼ100%がGM大豆です。除草剤耐性により、不耕起栽培が可能となり、生産コスト削減と土壌保全を実現しています。また、根粒菌による窒素固定能力により、持続可能な輪作体系の重要作物となっています。
大豆の搾油工程では、大豆油(世界第2位の植物油)と大豆粕が生産されます。大豆粕はタンパク質含有量44-48%の高品質飼料で、養鶏、養豚、養殖魚の主要タンパク源です。大豆油は食用油、マーガリン、ショートニングの原料となるほか、バイオディーゼルの原料としても使用されます。
CMEの大豆先物は、農産物市場の重要な指標です。大豆、大豆粕、大豆油の3商品が取引され、クラッシュスプレッド(搾油マージン)取引も活発です。価格形成要因として、米国の作付面積、南米の生産動向、中国の輸入需要、天候(特に8月の米国、1-2月の南米)、ドル相場、原油価格(バイオ燃料需要)が影響します。
国際貿易では、年間約1.6億トンが取引され、農産物で最大の貿易量です。ブラジル(約8,500万トン)と米国(約5,500万トン)が二大輸出国で、中国(約1億トン)が圧倒的な輸入国です。中国の輸入依存度は85%に達し、食料安全保障上の課題となっています。米中貿易摩擦により、供給チェーンの再編が進んでいます。
ソイビーン
食用穀物
食用穀物は、人間の直接消費用に栽培・流通される穀物類の総称です。小麦、米、トウモロコシなどが主要品目で、世界の食料安全保障の基盤として、商品市場で最も重要な農産物カテゴリーを形成しています。
オーツ麦(燕麦)
オーツ麦は栄養価の高い穀物で、朝食シリアルや健康食品として人気があります。年間生産量は約2,300万トンで、ロシア、カナダ、ポーランドが主要生産国です。β-グルカンを豊富に含み、健康効果が注目されています。
ブッシェル
ブッシェルは穀物の体積単位で、米国の穀物取引で広く使用されます。小麦・大豆は60ポンド(約27.2kg)、トウモロコシは56ポンド(約25.4kg)に相当します。CME先物価格はセント/ブッシェルで表示されます。
飼料穀物
Feed Grainsは、家畜や家禽の飼料として使用される穀物の総称です。トウモロコシ、大麦、オーツ麦、ソルガムなどが含まれ、家畜の成長促進、健康維持、生産性向上に重要な役割を果たします。飼料穀物の価格変動は畜産物の生産コストに直接影響し、畜産業界の収益性と食料供給の安定性を左右する重要な商品となっています。
大麦
大麦は世界第4位の穀物で、ビール醸造と飼料用が主要用途です。耐寒性・耐乾性に優れ、EU、ロシア、カナダが主要生産国です。六条大麦と二条大麦があり、二条大麦は主にビール用、六条大麦は飼料・食用に使用されます。
タンパク質含有量
タンパク質含有率は、穀物の栄養価と加工適性を示す重要な品質指標です。小麦ではグルテン形成能力、大豆では飼料価値を決定し、価格プレミアムの主要な決定要因となっています。
水分含有量
水分含有率は、穀物に含まれる水分の割合を示す重要な品質指標です。保存性、価格、加工適性に直接影響し、商品取引では厳格な基準が設定され、価格調整の基準となっています。
小麦粉
Wheat Flourは、小麦を製粉して得られる粉末状の食品原料です。パン、パスタ、ケーキ、麺類など様々な食品の製造に使用され、世界で最も重要な穀物加工品の一つとなっています。タンパク質含有量や灰分により等級が分けられ、用途に応じて適切な種類が選択されます。国際取引においても重要な商品として取引されています。