Mezzanine Risk

### 概要 メザニンリスク（Mezzanine Risk）とは、メザニンファイナンス（Mezzanine Finance）と呼ばれる資金調達手段（または投資対象）に固有のリスクを指します。メザニンファイナンスは、資本構成においてシニアデット（通常の借入等）とエクイティ（普通株式）の「中間（Mezzanine＝中二階）」に位置づけられ、劣後ローン、劣後債、優先株式などが代表例です。 ### リスク特性（投資家側視点） メザニン投資家が負うリスクは、シニアとエクイティの中間的な性質を持ちます。 - **信用リスク（デフォルトリスク）:** 投資先が倒産した場合、返済順位はシニアデットの後、普通株式の前です。回収可能性はシニアより低くなります。 - **リターンの上限:** 利回り・配当率は通常、普通株式の期待リターンより低く設定され、アップサイドが限定的です。 - **流動性リスク:** 相対取引や私募が多く、途中で売却（換金）が困難な場合があります。 - **契約条件リスク:** 劣後性、利払い停止条件、転換権など、契約条件が複雑であり、それに関するリスクが存在します。 ### 発行体側から見た場合 普通株式のような希薄化を抑えつつ、シニアより柔軟な条件で資金調達できるメリットがありますが、調達コストはシニアより高くなるのが一般的です。 メザニンリスクは、シニアデットより高いリターンを期待できる反面、それ相応の高いリスクを伴う、ミドルリスク・ミドルリターンの特性を持つと言えます。