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ネットリスク(純リスク)
ヘッジ、保険、ネッティング等のリスク軽減策の効果を反映させた後の、実質的な残存リスク量です。 「純リスク」とも呼ばれ、日常的なリスク管理や経済資本算定の基礎となります。 ただし、軽減策の有効性に依存するため、グロスリスクと併せて評価することが重要です。
純リスク
アクティブリスク
Active Riskとは、ポートフォリオがベンチマークからどれだけ乖離しているかを示すリスク指標です。アクティブ運用でのみ発生するリスクで、追随しないことで生まれる変動幅を測定します。
集中リスク
投資や融資、取引などが特定の対象(銘柄、業種、国、取引相手など)に過度に集中しているために、その対象に予期せぬ事態が発生した場合に大きな損失を被る可能性が高まるリスクのことです。
カウンターパーティーリスク
カウンターパーティーリスクとは、金融取引において、取引相手(カウンターパーティー)が契約上の義務を履行できなくなる可能性のことです。信用リスクの一種です。
信用リスク
Credit Riskとは、取引相手が契約どおりにお金を払えなくなるリスクのことです。たとえば、商品を売ったのに代金が支払われなかったり、借金の返済が滞ったりするようなケースです。企業、個人、国など、あらゆる相手との取引に付きまとう基本的なリスクです。
為替リスク
外国為替レートの変動によって、保有している外貨建て資産の価値や、外貨建て取引の自国通貨換算額が変動(通常は不利な方向に)する可能性(リスク)のことです。「為替変動リスク」とも呼ばれます。
デフォルトリスク(債務不履行リスク)
融資や債券投資などにおいて、借り手や発行体が、利息の支払いや元本の返済を約束通りに行わない(デフォルト=債務不履行に陥る)可能性(リスク)のことです。信用リスクの中核をなします。
デリバリーリスク(受渡リスク)
売買契約などで、約束された期日までに、定められた品質・数量の商品が買い手に引き渡されない、またはサービスが提供されない可能性(リスク)のことです。現物取引で特に意識されます。
納期リスク
契約で定められた納期までに、商品やサービスが買い手に引き渡されない(遅延する)可能性(リスク)のことです。デリバリーリスクの一種であり、生産計画や販売機会に影響を与えます。
下方リスク(ダウンサイドリスク)
投資や事業活動において、期待されるリターンや目標値を下回る、あるいは損失が発生する方向への変動可能性(リスク)のことです。上方リスク(アップサイドポテンシャル)と対比されます。
エンベデッドリスク(内在リスク)
複雑な金融商品や契約、あるいは事業プロセスの中に組み込まれており、一見しただけでは認識・評価しにくい潜在的なリスクのことです。特定の条件下で顕在化することがあります。
フリーライダーリスク(ただ乗りリスク)
公共財や共有資源、あるいは業界全体の利益になるような活動において、コストや負担をせずにその便益だけを享受する者(フリーライダー)が存在することにより、本来得られるはずの便益が減少したり、活動自体が成り立たなくなるリスクのことです。
地政学リスク
特定の国や地域の政治・軍事・社会的な出来事や、国家間の対立・緊張などが、企業活動や金融市場、サプライチェーンなどに悪影響を及ぼす可能性(リスク)のことです。
グロスリスク
リスクを評価・測定する際に、ヘッジ取引や保険、担保などのリスク軽減策(ミティゲーション)の効果を考慮に入れる「前」の、当初のリスク量のことです。ネットリスクと対比されます。
流動性リスク
必要な時に、市場で大きな価格変動を引き起こさずに資産を売買できない、または必要な資金を調達できないリスクのことです。市場流動性リスクと資金流動性リスクに大別されます。
市場リスク(マーケットリスク)
金利、為替レート、株価、商品価格といった市場全体の価格変動要因によって、保有している資産(ポートフォリオ)の価値が変動(通常は下落)するリスクのことです。「システマティックリスク」とも呼ばれます。
満期リスク(期間リスク)
債券などの金融商品において、満期までの期間が長いほど、金利変動や信用状況の変化による価格変動の影響を受けやすくなるリスクのことです。「期間リスク」とも呼ばれます。
メザニンリスク
メザニンファイナンス(劣後ローンや優先株など、シニアデットとエクイティの中間の資金調達)に伴うリスクのことです。シニアより返済順位が低く、エクイティよりリターンが限定的という特性を持ちます。
モデルリスク
金融商品の価格評価、リスク測定、意思決定などに用いられる数理モデルが、その設計上の欠陥、仮定の誤り、データ不足、不適切な使用などによって、誤った結果を導き、結果として経済的な損失を引き起こす可能性(リスク)のことです。
オペレーショナルリスク
企業の業務プロセス、人、システム、または外部の出来事(災害など)が原因で損失が発生するリスクのことです。市場リスクや信用リスク以外の、事業運営に伴うリスク全般を広く含みます。
残存リスク
リスク対応策(リスクの低減、移転、回避など)を講じた後にも、なお組織に残るリスクのことです。リスク管理プロセスにおいて、この残存リスクが許容可能なレベルにあるかを評価します。
価格変動リスク(ボラティリティリスク)
株式、為替、コモディティなどの資産価格が、予期せず大きく変動する可能性(ボラティリティが高い状態)、またはボラティリティ自体が変動することによって、損失を被るリスクのことです。
停止リスク(設備停止リスク)
工場、発電所、プラント、ITシステム、通信網などの重要な設備やインフラが、故障、事故、災害、サイバー攻撃、メンテナンス不備などによって予期せず停止し、生産活動やサービス提供が中断してしまう可能性(リスク)のことです。
リスク調整後自己資本利益率
企業や事業部門、あるいは個別の取引などが生み出す利益(リターン)を、その利益を得るために投下・負担しているリスク量(経済資本・リスクキャピタル)で割って算出される、リスク調整後の収益性指標です。
自己資本充実度評価プロセス
金融機関(特に銀行)が、自ら直面するリスク全体を包括的に認識・評価し、それらのリスクをカバーするために十分な自己資本を確保しているか(自己資本の充実度)を、自ら評価・検証する一連のプロセスです。バーゼル規制(第2の柱)で導入されました。
参考文献はありません